明治学院大学の建学の精神、創設者、そして教育理念

   “Do for others what you want them to do for you”「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」(新共同訳「マタイによる福音書」7章12節)。


  東京都港区白金台の正門をくぐり、なだらかな坂道を進むと、左手に、古くて、大きな明治学院礼拝堂(チャペル)があります。90年以上も前に建てられたチャペルは、上空から眺めると十字架の形をしており、日本の代表する近代建築家W.M.ヴォーリズの設計によるものです。ふだん静寂なチャペルは、長年にわたり明治学院大学の新入生を受け入れ、卒業生を社会に送り出してきました。いく人かのOG.OBは結婚式を挙げるためにまたそこに戻ってきます。明治学院大学にとってチャペルはなくてはならない存在です。

  明治学院大学の淵源は、幕末維新の物情騒然とした日本にプロテスタント・キリスト教を伝える夢を抱いて上陸したアメリカ人宣教医師ヘボン博士(Dr. James Curtis Hepburn、1815-1911)が、1863(文久3)年に前途有為な青年に英語を教えるためにクララ夫人とともに横浜に開設した「ヘボン塾」に遡ります。当時は、尊皇攘夷の嵐が吹き荒れ、キリシタン禁令の高札が掲げられていた時代です。身辺にはスパイが潜入し、夫人は何者かに殴打され心身ともに傷を負ったことさえありました。それでも博士はキリストの言葉に堅く立って、無償で施療活動をなし、患者との出会いを通して日本語を学びました。そして、日本で最初の本格的な和英・英和辞書である『和英語林集成』を編纂し、“ヘボン式ローマ字”を考案。聖書の日本語訳も完成させました。

  明治学院大学は、創設者ヘボン博士が生涯貫いた精神 “Do for Others(他者への貢献)”を教育理念として掲げ、キリスト教による人格教育を建学の精神として今も受け継いでいます。“Do for Others”という教育理念の実現のために、各学部、教養教育センターで提供される正課カリキュラムに加え、さまざまな取り組みにも力を入れています。
 学生時代に社会や世界と関わることは、人の一生の中でとても貴重な経験です。社会との関わりでは、全国の大学に先駆けて開設されたボランティアセンターを中心としたボランティア活動、キャリアセンターをとおしてのインターンシップを挙げることができます。
また世界との関わりでは、留学のために世界各地に多くの協定校を用意しています。 そしてこれらを融合した形で、国際交流、ボランティア、インターンシップを組み合わせた試みが始まりました。

  キリスト教による人格教育という建学の精神と、“Do for Others”という教育理念を大切にして社会に貢献していく。

  それが、明治学院大学です。