学長室から

キリスト教による人格教育という創設者ヘボン以来の建学の精神を継承し、明治学院大学の教育理念“Do for Others”(他者への貢献)の実現に努め、社会に貢献します。

霄(そら)あらば霄を窮(きわ)めむ壌(つち)あらば壌(つち)にも活きむ

明治学院大学の校歌は本学院第一期卒業生である島崎藤村が作詞しています。校歌としては非常にめずらしく、一番・二番・三番という形式や校名の繰り返しというスタイルをとらず、ひとつの詩として構成されています。楽曲的にも芸術性が高い美しいメロディーで、私はこの校歌が大好きです。是非皆さんも一度聴いて、歌ってみてください。詞の内容では、特に標記の歌詞部分に感銘を受けています。霄は遙かな空の果てを意味しています。壌は、大地という意味です。二つの漢字を合わせた「霄壌」(しょうじょう)は、天地を意味しています。これは、はるかな地平を見つめるのであればそこに至り、各自が暮らす日常のなかでは着実な実践をしていこうというような意味合いであるかと思います。空の果ては、皆さんが将来目指す生き方や職業と考えて良いでしょう。大地は目指していく目標への道程と達成後の生活を意味していると考えます。本学の創設者ヘボン博士は、アメリカから日本に至り、英学教育、医療、宣教に取り組みました。しかし、その道程は決して平坦ではありませんでした。日本での活動は、当初の失敗を乗り越え、再挑戦の結果でした。来日後も、様々な苦労を経験しましたが、この体験を経て、ヘボン博士は33年にわたる日本での伝道・英学教育等の「霄壌」を完遂することになりました。外国に赴くこと自体は容易になっています。しかし、その地で人々と交流し、自分の目指す活動を実現することは、時代を超えて共通することだろうと思います。

学生の皆さんにとっての「霄壌」は実に多様であり、それぞれが尊重されるべきことです。本学の教育理念である“Do for Others”(他者への貢献)も、一方的な押しつけを意味しているのではなく、他者の「霄壌」を理解し、寄り添うことが基盤となっています。また各自の「霄壌」にいたる道筋も平坦ではないでしょう。本学は、学生の皆さんが「霄壌」にむけて進む力を培い、相互に支え合うことのできる人材との出会いを提供できることをお約束します。本学で多様な学習や学生生活、学生間や学生と教職員間の交わりを経験し、「霄(そら)あらば霄を窮めむ壌(つち)あらば壌(つち)にも活きむ」ためのライフプランを立ててみませんか。

明治学院大学学長 松原康雄

副学長・学長室長メッセージ

  • 副学長 永野茂洋

    3・11後、8割もの人がそれまでとは考え方が変わったと言います。福島の詩人和合亮一さんは、加速や成果を求め、片付かないものを片付けてしまうように感じられて、復興という言葉が暴力的に聞こえるようになったと言います。8割の人がいま日本の社会にはブレーキが必要だと感じています。他方、グローバル化と言われる地球規模での経済発展と競争、格差の増大、グローバルスタンダードという一律の評価基準による人間のランク付け、序列化は、アクセルを踏み続けています。ブレーキとアクセルを同時に踏みつづけたら、やがてエンジンは壊れてしまいます。いま私たちの社会はその一歩手前の状態と言えるでしょう。新約聖書の言葉にあるように、いまほど大学に「自分の利益ではなく、他人の利益を追い求める」人間の育成が求められている時代はありません。その期待に応えるのが明治学院大学のミッションです。そのために松原学長の下、副学長として教学体制の一層の充実と社会連携事業の強化に取り組んでいきたいと思います。

  • 副学長 野沢慎司

    明治学院大学は、150年以上も前に創設されたヘボン塾を源流とする伝統を受け継ぎ、いくつもの領域で質の高い教育・研究活動を展開してきました。また、本学の強みのひとつは、ヘボン博士の医療活動の精神を受け継いだボランティアセンターを中心とする学生たちによる先駆的なボランティア活動にあります。こうした活動の質をさらに高めていくための仕組みや環境を整備するのが私の役割です。具体的には、大学の自己点検やファカルティ・ディベロップメント(FD)など大学の教学全般に関わる仕事、白金キャンパス施設環境やボランティアセンターの事業、さらには大学の広報が私の担当になります。要するに、学生の皆さんが「明学アイデンティティ」を感じながら充実した学びの時間を実現できるよう強力に支援し、その様子を大学の外に広く発信し、明学の個性を多くの人に知ってもらうことが私の使命です。そのために力を尽くします。

  • 副学長 吉井 淳

    ヘボン式ローマ字で知られる宣教医師ヘボン博士が開設した英学塾を源流とする明治学院大学は、質の高い国際色豊かな教育を提供してきました。今後も教学を充実し、さらに大学の魅力を高めるために、海外留学、海外インターンシップ、海外ボランティア活動等の国際交流の充実に努め、留学しやすい環境の整備、協定大学の充実、外国人留学生の勉学・生活環境の改善に加えて、海外の大学との連携によるジョイント・カリキュラム、ジョイント・ディグリーの開発、海外職員研修や交換教授等の教職員の国際的活動の充実も進めます。横浜キャンパスをエコ・キャンパスとして整備し、災害時に学生・教職員が安全に過ごせる場所とするとともに、アクティブ・ラーニング等の学習環境に対応した施設を整備し、教育・研究が進めやすいキャンパスとして順次改修していく予定です。また、卒業生の交流の場としての校友会の充実なくして大学の発展は語れません。明治学院大学をより良い大学に発展させ、グローバル高等教育を進展させるために幾らかでも貢献できればと思っています。

  • 副学長 渡邊 充

    私は「入試」「高大連携」「キャリアセンター」を担当します。大学の入口たる入試では、少子化時代に合わせた多様な選抜方式で、多面的に受験生を評価する時代が来ます。向学心に富み、質のそろったレベルの高い受験生を受け入れ、一貫した教育方針によりディプロマ・ポリシーを明確にし、社会に貢献する人材を育てます。明学の底力たる「地力(じりき)」は教育力にあります。また、白金・横浜という「地力(ちりょく)」は、教育環境に恵まれ、数々の学生をスマートな社会人として質の高い就職先に輩出してきました。入口・出口の質の確保のためには、大学の本質は教育にあることを各学部が再認識し、明学ブランドの質を確保できる教学改革を行っていきたいと考えています。


  • 学長室長 畑 宏樹

    いま大学をめぐる状況は大きな変革の時代を迎えているといえます。そのような変革の波に対して明治学院大学としての意思決定を、学長および副学長からなる大学執行部が適正かつ迅速に行うことができるよう学長室が存在します。事務局長をはじめとする大学職員は、大学執行部が機動的に意思決定をすべく事務的な作業の側面からサポートすることになりますが、この両者の連携を密にすることが肝要であると思います。学長室長としては、大学執行部の意向をしっかりとくみ取り、その政策実現に向けて大学職員への橋渡しを円滑に進めることを心がけていきたいと思います。また、大学は教育研究活動支援をその中心的な役割として担っていることは当然のことですが、同時に、学内外に向けた広報や地域連携も重要な役割といえます。これを担当する部局として総合企画室が存在しますが、この室長も兼務させて頂きます。微力ながら、明治学院大学のより一層の発展に貢献できればと思っております。

学生へのメッセージ

入学式や卒業式、式典などの式辞や祝辞を紹介します。

2016年度 入学式