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2017.08.01

天下堂のおやじさん

新宿西口大ガード付近の「新宿西口思い出横丁」はJR線路から、線路通り、中通り、表通りにわかれています。その表通りには、今は別の店舗になっていますが、昔古書店が一軒ありました。店の名前は「天下堂」です。何回か通ってそこのおやじさんと顔見知りになると、本が店頭に並ぶ前に、2階の物置場で事前に本を選び取ることを許可してくれる親父さんでした。そのかわり、書籍をまとめる紐縛りなどは厳しくしつけられました。おやじさんにせかされながら、仕入れてきた書籍を軽トラックからおろし、2階にあげ、売れ残ったものをまとめ軽トラックに乗せた経験は若い時代の懐かしい思い出です。

場所柄、夕刻には微醺をおびる、つまり、ときどきさぼって裏に飲みにいってしまう人で、しょっちゅう奥さんに叱られていました。こんな感じの天下堂でしたが、けっこう酔客が本や雑誌を購入していくので、ご夫婦が高齢になられるまで、古書店を営まれていました。いつもひょうひょうとしていて、奥さんに叱られながら、若い学生を叱咤激励し、好きなお酒を飲んでいる素敵なおやじさんでした。

本に親しむことは、知識だけでなく、さまざまな出会いや人間関係を充実させることに繋がるのではないかと思います。私のように、本を通して学外で面白い出会いもあれば、本学の図書館で企画されている本に関するイベント(たとえば、この夏企画の「神保町探検ツアー」は大人気でした)に参加することで、交流関係をより広げられるかもしれません。また、仲間と交流しながら学習することができるスペースも館内にはあります。

ぜひ、この夏は、本に親しんでみませんか。本は、色々な楽しみや出会いを皆さんに与えてくれるでしょう。