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国際学専攻 (博士前期課程・博士後期課程)
MAJOR OF INTERNATIONAL STUDIES

世界が直面する諸問題に、横浜から取り組む志

国際学研究科の土台となっている国際学部は、1986年、横浜に開校しました。幕末に日本が新しく世界に向かって開いた港、そして明治学院の祖たるヘボン博士ゆかりの地です。国境を越えて真理を追究し、自らの利益だけを追い求めるのでなく皆のためを考え、世の中の役に立ちたい、という明学スピリット。これを受け継ぐにふさわしい横浜校地に国際学研究科がさらに設置されて、今年で28年めを迎えました。いま人類は、さまざまな地球的課題に直面しています。身近な問題でも他の国々で同じようなことに取り組んでいる人々がいるのです。研究者・実践者の新しいネットワークや、従来の学問分野を横断・再編成する新たな知的枠組みが求められ、諸外国でも高等教育の分野で模索が続けられているところです。国際学研究科は、そうした知的挑戦に果敢に取り組もうとする若者たちの志にこたえられる大学院であるよう、努力を続けています。

カリキュラムは従来の学問体系にとらわれぬ編成をとり、博士前期課程のコースワークは「日本・アジア研究」「平和研究」および「グローバル社会研究」の3本柱から成っています。院生は修士論文の主査となる教員に丁寧な個別指導を受けて専攻分野の研究を深め、問題意識に応じて別領域の科目を履修したり、他の教員にもオフィスアワー等で指導を求めたりすることができます。NGO-NPOなどでの海外インターンシップや交換留学の道も開かれており、さらに本研究科では「社会経験者入試」制度を設けました。この制度は社会・職業人経験に基づき、その分野を専門的に研究し生涯学習を希望する意欲的な社会人のため、大学院の門戸を開放するものです。開かれた心で学問を追究する横浜コミュニティの一員たらんとする人を、国際学研究科は待っています。

インタビュー


林田 光弘
国際学専攻
博士前期課程2年

求められるセンスと行動力 それを磨くのが大学院

私の生まれは、長崎県長崎市の浦上地区で、1945年に原子爆弾が投下された場所です。被爆の実体験を聞いて育ち、周囲には、この悲しい実相を国内外へと広く普及活動を行う人が多くいました。現在、私が取り組んでいる研究は、原爆被爆者の被爆体験をテーマにしています。単に原爆被害の実態を調査するだけでなく、被爆地の文化的背景など、そこに住む人たちにクローズアップした研究を行っています。指導教授によれば、"知識は一人で抱えていてもダメで、共有することで鍛えられ、意味を持つ"とのこと。私もこの考え方に賛同しており、被爆3世として、実際に核兵器廃絶の活動や被爆に関する実態を広める講演会などをボランティアとして行っています。原爆が投下されてから70年以上が経ち、世の中も大きく変わってきました。そうした中、伝え方も変えていかなければならないのは当然で、昔から行われてきた反核・平和団体のやり方のままでは、つながり自体が希薄になってしまいます。私は、大学院で学んだことを軸に現代のハブ(接続装置)になりたいと考えています。

修了後の進路

進学、中学・高校教員、大学教員、新聞社など

研究科ごとの修了後の進路(過去3年間の実績)

担当科目

氏名主な担当科目授業内容
合場 敬子 教授 ジェンダー研究 ジェンダーがどのように社会的、文化的に構築・維持されているかについて、70年代以降のフェミニズムの思想的潮流と身体との関係から、文献の批判的検討を通じて考察を深める。
阿部 望 教授 ヨーロッパ政治経済論 本講義の目標は、欧州連合(EU)における経済問題とその政策について、体系的に検討することである。特に現在注目されている経済問題(環境問題、雇用問題、社会問題など)に焦点をあてて研究する。
大岩 圭之助 教授 文化創造論 経済のグローバル化とそれに伴って拡大する諸問題に対し、文化人類学はどのように扱うことができるか。さまざまなインターフェースに注目しながら、地域研究への新しいアプローチを試みる。
大川 玲子 教授 イスラム思想論 イスラームの聖典クルアーン(コーラン)の成立や解釈史を通して、ムスリムにとっての神の啓示の意味を考える。また特に、現代における解釈の展開に焦点をあてる。
重冨 真一 教授 農業・農村開発論 農家経済、農業の諸制度、農村住民組織、一次産品取引などを主なテーマとして、途上国農村が抱える問題を考察するために必要な方法論を学び、それを用いた実証分析を行う。
末内 啓子 教授 国際政治経済論 国際政治経済論のアプローチを国際関係論に位置づけながら理解し、リサーチへの応用を準備する。理論的な分析が中心となり、国際政治経済論、国際関係論を再検討する。
孫 占坤 教授 国際関係法 民族問題に関する理論的理解、とりわけ、(1)社会主義と民族問題との関係、(2)国際関係における分離問題の位置づけ、を中心に研究する。
高橋 源一郎 教授 日本文学・文芸評論 社会科学を学ぶものにとって、もっとも必要なものは「批判的知性」である。では、それはどうやって身につくのか。現代日本を代表する「批判的知性」中沢新一の著作を通してそれを検討したい。
高原 孝生 教授 軍縮と平和 「平和の政治外交史」という観点から軍縮問題の展開を振り返り、基本枠組みを理解する。特に世界的な広がりを持った戦後の核軍縮運動に焦点をあて、今日の核問題を再確認する。
竹尾 茂樹 教授 比較文化論 近代化以降の日本社会の分析を主として、外側から試みた成果が相当な蓄積になってきている。これを批判的に読解し、検討・考察を進めていく。
田中 桂子 教授 Comparative Education This course addresses questions about global multilingualism by exploring the nature and scope of language-related issues, focusing on language politics and policies across countries in the world.
土屋 博嗣 教授 日本語教育論 日本語教育の初級教科書で扱われている文型を取り上げ、日本語学における研究成果を整理し、比較検討する。演習形式で行い、研究成果をまとめ、教育的見地から文型の用法を整理していく。
戸谷 浩 教授 中欧・東欧研究 西欧史、オスマン史、ロシア史等との関連の中で、中・東欧史を位置づけてゆくことを目指す。
中田 瑞穂 教授 比較政治学 欧州各国の政治を主な題材に、国民国家、憲法体制、議会、政党、政党システム、市民社会組織など比較政治学の諸理論、概念を学び、日本を含め欧州以外の国々の政治分析にも応用する。
森 あおい 教授 アメリカ文化研究 西洋中心の価値観に根ざした抑圧的植民地主義の支配構造を見直し、多文化主義の視点から、映画や音楽、雑誌・新聞記事、文学など多様なメディアにおける文化表象について考察する。
森本 泉 教授 南アジア研究 激変動している今日の南アジア地域を、複数の視点から理解することを目的とする。自然環境や人文環境を概観し、開発問題や環境問題についても考えを深めてゆく。
吉井 淳 教授 国際経済法 修士論文の作成を最終目標にして、研究課題の設定、研究計画の立案、先行研究資料の収集と検討を行う。さらにこうした一連の研究活動を通じて、専門性を身につける。
M.G.Watson 教授 比較文学 Introduction to the theory and practice of comparative literature, with readings from the works of Auerbach, Curtius, Barthes, Genette, and Steiner.
T.Gill 教授 マイノリティ研究 This course will be conducted in English, and will offer an introduction to the basic theories of British-style social anthropology.
李 嬋娟 准教授 応用計量分析 世界各地で起きている現象について、応用計量分析に基づいて議論を行う。とくに、自分の関心があるテーマについて、統計データを探し、そのデータを正確に分析・解釈する方法を学ぶ。
岩村 英之 准教授 国際金融の政治経済学 国際マクロ経済学とゲーム理論を用いて、広義の金融政策をめぐる国際/国内政治過程とその経済的帰結の相互作用を描写する理論モデルをレビューする。
齋藤 百合子 准教授 国際移住・移動論 国際移住・国際移動の現象を、移住労働者、国際結婚、人身売買・人身取引、難民などの課題から捉える。また文献や資料による批判的検討だけでなく、フィールドワークを通して研究する。
浪岡 新太郎 准教授 政治社会学 投票などの一般的な「政治参加」におけるマイノリティとしての移民が、どのようにしたら充分に「政治参加」できるのかを「アイデンティティ」の観点から考える。
野口 久美子 准教授 アメリカ先住民研究 南北アメリカ先住民の歴史的経験を通して先住民と国民国家の関係を考察する。またローカルに考え、グローバルに発信する先住民運動の諸側面を現地調査により明らかにする。
半澤 朝彦 准教授 国際関係論 世界秩序の形成に大きな役割を果たしたイギリスの歴史を詳細に分析する。英語原書を用い、毎回の英文レポート、期末の英文論文の作成が義務。また歴史学の基本的手続きである厳密な史料批判の手法を学ぶ。
平山 恵 准教授 NGO論 グローバル化によって世界中に引き起こされている諸問題に注目し、「公正」な社会づくりに関わる、第三世界および先進国のNGO、NPO、CBO(Community Based Organization)の動きを考察する。
賴 俊輔 准教授 成長と分配 東南アジアを始めとした途上国の経済政策とグローバリゼーションとの関連について、「小さな政府」に基づく経済・財政政策が途上国の政治・経済・社会に与える影響を中心に考える。
李 相佰 准教授 日本政治経済論 20世紀以降の日本の経済政策(金融政策、財政政策、産業政策など)と日米欧の政治・経済的関係を振り返り、現在日本経済の抱える諸問題と解決策を考える。
A.Vesey 准教授 仏教文化史 This course will examine the impact of Buddhism on history of 19th and 20th century East Asian -Western cultural interactions.

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