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コラム「キャンパスCLINIC」

健康診断を受けましたか?

白金通信2010年10月号

 秋、涼しい風を感じる季節となりました。体調はいかがですか。今回は、春秋の学期初めに大学で行われる健康診断についてお話をしたいと思います。秋季学生健康診断を、白金校舎は10月4日、5日、横浜校舎では10月5日、6日に実施します。
 学校保健法では新年度のできるだけ早い時期に健康診断を実施するように定められており、四月早々に実施した春季健康診断を約9割の学生が受けました。秋は春に受けられなかった学生を対象に実施するものです。今年度学内で受けられる最後の健康診断ですから、受けていない人は必ず受けてください。
 春の健康診断の結果、再検査や精密検査のお知らせが届きびっくりした人もいたことと思います。
 先ず、胸部レントゲン間接撮影、専門校医による読影結果で、13人に精密検査(レントゲン直接撮影)のお知らせを出しました。その結果、数名の人はさらに病院での精密検査が必要となり、最終的には2名の人に肺結核が見つかりました。幸い排菌もなく他者への感染の心配もありませんでしたので通学しながら、しっかり服薬し秋には治療も終了の予定です。本当に良かったです。もし、この二人が今年の健康診断を受けずにいたとしたら、病状は悪化し、治療も長引いたかも知れません。
 一年生と三年生で実施する検尿は、再検査の多い検査です。大学の尿検査で何を調べているか、ご存じですか。蛋白、糖、潜血が尿中に出ていないかを検査用テープの色の変化で見ています。其々、(+)以上の陽性反応が見られた時には再検査のお知らせを出しています。提出日の朝、家で起床後すぐに採尿して持参することになっているのはなぜでしょう。動き回った後に採尿すると蛋白や潜血が出やすいタイプの人がいるからです。学内のトイレで採尿し再検査になった人もいましたね。再検査のお知らせが来てもそのままにしている人、時には腎機能障害が慢性化したり、糖尿病が進行してしまうこともありますから、再検査は必ず受けてください。
 そして健康診断の保健師問診、短時間でも一人一人と直接お会いし、お話を聞くことができるこの機会を、とても大切に感じます。病気や障がいに悩みながらも、それにしっかり向き合い、将来に向けて一歩一歩進んでいる人がいることを知る機会でもあります。
 次年度から、経年的に健康診断の結果をご自身がWeb上で確認できるよう、今準備を進めているところです。どうぞ、ご期待下さい。


保健師 佐野幸子

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