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コラム「キャンパスCLINIC」

face to faceの「出会い」

白金通信2015年4月号

  4月、みなさまはどんなお気持ちで新学年をむかえられたでしょうか。仲間の集う学校、今回は「出会い」ということをテーマに述べたいと思います。


メラビアンの法則!!
 メールのやり取り、細かい点が腑に落ちず、何度も何度もお互いの言い分をしたためたメールが行き来する。でも顔を合わせて話し合ってみると数分で問題が解決。そんな経験、きっとあると思います。
 「メラビアンの法則」というのをご存知でしょうか。アルバート・メラビアンというアメリカの心理学者は、1970年代にコミュニケーションをとるときに相手に与える要素を3つに分類して、それぞれの要素の影響力を調査しました。結果は、表情・態度が55%、言葉の抑揚・口調が38%、そして言葉そのものは7%にすぎないというものでした。現代社会では、学校でもプライベートでも、メールやSNSなどの電子文字でのコミュニケーションが活発ですね。確かに多くの人に情報を伝えたり共有したりするのにはとても便利です。だけれども、このメラビアンの法則の視点から考えてみると、ひょっとすると7%でやり取りしているのかも知れない、という見方もあります。そのため、冒頭で述べたような事態が生じのかも知れません。言外に表される伝え手の微妙な意図が文字だけでは十分に伝わらない、ということもやっぱりあるのだと思います。

 

face to faceの共感、温かさ、受容、励まし
 精神科診療の中で医師が行う患者との治療的やり取りを精神療法と呼びますが、その治療効果の研究結果について、堀越勝医師・野村俊明医師の著書「精神療法の基本」の中で紹介されています。そこには特定の精神療法に特化した職人技以上に、対面診察を介しての共感、温かさ、受容、励ましといった感情の交流が治療効果に強く関与していることが示されています。
 どんなにテクノロジーが発展しても、やはりface to faceに適うコミュニケーション手段はないのかも知れませんね。同じ大学に偶然集った仲間たち。後から思うとこの時期はかけがえのない時期になると思います。そんな環境の中で「会う」ことの素晴らしさ、是非体感していただけるといいなと思っています。

校医 高野知樹