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コラム「キャンパスCLINIC」

朝を制する者、1日を制す

白金通信2016年4月号

 4月を迎え、新しい年度がスタートしました。みなさんも新たな気持ちで今の時期を迎えていることと思います。年度の始まりは4月ですが、1日の始まりは朝です。朝に良いスタートを切れるかどうかが一日を左右します。
 人間にはサーカディアンリズム(概日リズム)が存在します。これは、昼と夜が交代で訪れる地球上で生きていくために備わっているメカニズムで、約24.5時間周期であり、いわゆる「体内時計」というものです。
 

リズムの源は日光と朝食
 体内時計は、朝起きて日の光を浴びることによってリセットされ、睡眠・覚醒、体温、代謝、ホルモンなど人間の正常な活動をつかさどるさまざまな機能が動いていきます。ですので、なかなか朝は元気が出ない(いわゆる「朝が弱い」)という人は、まず朝起きて明かりをつけたり、カーテンを開けて日光を取り入れたりしましょう。
 もうひとつ体内時計をリセットする方法として欠かせないことがあります。それは朝食を毎日摂ることです。食事をとるという刺激(給餌刺激)も体内時計をリセットさせてくれます。朝食には、1日の始まりのエネルギー源としてだけではなく、サーカディアンリズムを整えるという重要な役目もあるのです。朝食を抜いて1日の最初の食事がお昼になってしまうと、給餌刺激による体内時計リセットのタイミングがずれてしまいます。さらに朝食を抜く人は朝の起床時刻が遅めのことが多いので、光を浴びるタイミングも後ろにずれるため、必然的に夜型の生活になりやすくなります。
 

朝食から有意義な学生生活を
 ともすれば乱れがちになる食生活。クリニックで診療していると、長いこと朝食を摂っていない、という人が少なからずいて、朝食を摂らなくても朝からちゃんと働けていますよ、と言います。しかしそれはそのエネルギーの欠けた生活に慣れてしまっているだけのこと。そのような人にも少量でもよいから毎日朝食を摂ることを勧めています。それを実践してくれた人はほぼ必ず「朝が今までより調子よくなった」と言ってくれます。朝食を摂ることによってよりいっそう朝の活力を高めることができるのです。
 ひとり暮らしを初めて経験する学生が多くいると思いますが、生活のリズムを崩さず健康で充実した学生生活を送りましょう。

 

吉村靖司(心理相談担当校医)