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コラム「キャンパスCLINIC」

健康管理は「アクティブ」に!

白金通信2016年12月号

 9月の3連休に日本家族計画協会が主催している、思春期セミナーに参加してきました。内容は、性教育、思春期に関わる法律や精神保健など多岐に渡りました。個人差があるため、いつからいつまでが思春期にあたるのか、の定義をすることはなかなか難しいのですが、「第二次性徴をきっかけとして始まる心身ともに不安定な時期」には、大学生も含まれると考えます。さて、今回のセミナー講師の一人から、「自分の健康についての意思決定ができるような考え方を小学生より教えていくべきだ」との話がありました。現状では小・中・高校での保健体育で、健康についての意思決定方法を学ぶ機会はほとんどないと思います。

ヘルスプロモーションとは
 WHO(世界保健機関)が1986年のオタワ憲章において提唱した健康観に「ヘルスプロモーション」があります。すなわち、「人びとが自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにするプロセス」と定義され、健康管理の主役は個人であり、私たち保健師のような健康を支える専門職はサポーターであるとされています。

 健康管理とアクティブ・ラーニング
 皆さんは「アクティブ・ラーニング」という言葉を聞いたことがありますか。ここでいう「アクティブ」とはどういう意味でしょう。それは、「内発的な動機により学ぶこと」、「自身の心の内側から本当に実現したいと望む意志」、のことです。健康管理において、この内発的動機は大変重要で、私は皆さんに是非健康管理にこのアクティブ・ラーニングの考え方を活かして欲しいと思っています。なぜなら、よりよい健康行動を継続させるためには、内発的動機が不可欠だからです。例えば、学生健康診断時に禁煙や禁酒、減酒を指導される(外発的)のと、みずからが喫煙や多量飲酒による健康への影響に気付き(内発的)、その結果、禁煙や減酒を決意するのとでは、その後の動機の維持に違いがあると思いませんか。
 皆さんには、在学中にみずから健康課題を発見し、解決へと導く経験をして、社会に羽ばたいて欲しいと思います。その経験は、これからの自分の健康をよりよいものにするだけでなく、社会生活を送るにあたってとても役立つものになるはずです。

 

上名主 望(保健師)