教育目標
ここ数年、老舗の芸大や美大では、従来の絵画、彫刻、工芸といったジャンルを保持しつつ、デザインやデジタルメディアを軸とするコースを幅広く設置しています。芸大や美大以外の大学における、文学や語学を基礎とする既存の学部でも、いわば「芸術寄り」の志向を強めています。このような傾向は、日本社会が戦後半世紀以上を経て、大きな変革を迫られている現実を反映したものです。
かつて、「文学」や「芸術」は、現実の社会からはみだした、いわば「高等遊民」のためのものと思われていました。文学部に進学するとか、芸大、美大に入学する、といえば、「卒業後、食えないじゃないか」と、多くの親は反対しました。しかし、そんな時代は終わりました。「食っていく」ための画一化された価値観は崩壊し、いまこそ、旧態依然とした大学の枠組みは変化しつつあるのです。
芸術学科は、1990年度に新設されました。以来17年が経過し、とくにデジタルメディアの劇的な変化に伴い、芸術をめぐる環境も著しく変化しました。当初、美術史学、映像芸術学、音楽学という3系列でスタートした本学科も、昨今の変化に対応するため、2006年度に芸術メディア系列を新設するなど、大幅な改革に着手しました。
この改革は、最近の他大学の傾向とある意味シンクロしてはいますが、現在と将来の「芸術」の可能性を見据えた、本学科ならではの腰の据わったものです。つまり、新しいメディアに表向きに即応して、うわべの技術を教授しようとしているのではなく、歴史、理論、批評を重視しつつ、現実社会に適応する人材を育てようという意欲に満ちたものです。岡本章教授(演劇学、身体表現論)と長谷川一助教授(メディア論、メディア史)の2006年度に着任、望月京助教授(現代音楽研究、コミュニケーション論)の2007年度着任予定という教授陣の充実にも、改革の一端を看取していただけけるはずです。
本学科は、今後の日本社会を変革していくことができる、「芸術」の力を根幹に備えた人材の育成を教育の目標にしています。
改革プラン
2007年度より実施
- 実習環境の整備
学内多目的ホールであるアートホールの改修を行い、実習教育を強化します。
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