学生による履修報告

 

学生による履修報告 : 角田尚子 

今回、フィールド・スタディEを経験して、私が得たものはたくさんあります。たくさんの人との出会いはもちろん「与えられた課題ではなく、自分で見つけた課題をこなす」という、私自身のマニフェストも80パーセントくらい達成できたと思います。

今まで経験したことのない実践的な課外授業は、毎日新しいことが発見できて、色んな疑問を感じることができて、とても充実した毎日を送ることができました。たった2週間ですが、今までに一度も行こうと思ったことがなかったブラジルという国で学ぶことによって、初めて学習するということが楽しく感じました。自分たちで研究したいテーマを決めて、そのことについての知識を得ていくことは、学校で行う授業とは違って、自分自身で答えを見つけなければなりません。私は中村さんや先生にたくさん質問して、どんどん環境についての謎が解けていくのが楽しくて仕方ありませんでした。ただ、期間が短かったため、研究が手薄になってしまうところがかなりあって、発表の質問時間に、これから先のことや、ゴミの処分の方法について自分が答えられなかったのは、とても悔しかったです。もっと細かいことを知るためにもあと1週間くらい、クリチバにいたかったです。

日本に帰国してからの私の目標は、ブラジルに行って、物事をよく観察し疑問を持つことはできるようになったので、「不思議」と感じた後に、自分でその問題に対して、視野を広げて色々な分析をできるようになることです。

3年生になるとゼミが始まって自分の研究について色々な疑問が出てくるはずです、その時に「不思議」と感じるだけではなく、自ら視野を広げて考えることができるようになったとき、本当にフィールド・スタディで得たものが発揮できると思います。

今回フィールド・スタディに参加して、学ぶことの楽しさの他に、人のやさしさや、友情の大切さにも改めて気づくことができたと思います。私は日本を出国した2月14日から、確実に「自分は変わった」と言えると思います。この経験を生かして、残りの大学生活をさらに有意義に過ごしたいと思います。

2週間、私たちに引率してくださって本当にありがとうございました。

学生による履修報告 : 村岡翠 

フィールドスタディーに参加して、ブラジルの都市クリチバという街について事前に勉強し、そして実際にクリチバという街に訪れてみた。事前に勉強しただけあって、毎日の講義は解かりやすく、何事にも興味を持つことができた。その上、実際にクリチバの街を先生などの説明を受けながら、また質問をしながら、見てまわったりすることができ、講義で論理的に解った内容が具体化されて頭の中に入ってきた。

クリチバは、世界に冠たる環境都市として評価されている。また、都市計画が成功したモデル都市として、世界の国々がクリチバのバスシステムなどを導入するなど、その影響力は絶大なものがある。実際、環境についてのクリチバ市とクリチバ市民の意識、またクリチバの交通システムについて、それらの歴史など、クリチバを知ることによって、クリチバ市は「人」を第一に考えて作られた街だと感じることができた。まず初めにクリチバは、実際の形を持って、「人」を大切にする、ということを具体化させて都市計画を行った。それは、強制的に都心部から自動車を追い出す計画が成された。はじめは市民の批判をかったが、都市の中心部を、自動車優先の空間から、人間のための空間に戻したことにより、人が集まるようになり、市民たちの評価を得ることに成功した。こういった「人」を第一に考え、積極的、且つ勇気をもった都市計画を行っているクリチバに、私は魅了させられてしまった。

そこで、私は交通を研究するグループに入り、クリチバの交通について研究した。だいたいの事が、講義や街歩きを通して知ることができた。マスタープランを中心としたクリチバの交通は、人口の増加に対して考えられた政策であり、ストリートネットワークとして交通計画と土地利用が同時進行で考えられ、市民全員が都心部に行かなくても生活できるようになっていた。しかし、こういった講義の内容だけではなく、カトリック大学パラナ校の学生たちと出会ったことにより、一般市民の実際の意見にも興味を持ち、世論調査をも行った。世論調査を行うために自分たちだけで、自分たちの足で、実際街に出てみると、さらに色々なことに興味や疑問が出てきた。そういった疑問点などを調べ、また世論調査での新発見、講義で教わった事柄などを少ない時間でまとめ、少ない時間で発表した。まとめや発表は、自分たちなりにうまくいったと思ったのだが、やはり分析力の弱さが悔やまれた。自分自身でもそれはよくわかっていたのだが、自分に甘い考えがあったのか、他の考えで頭がいっぱいになってしまったのか、もっと広い視野で交通に関して調べ、発表できなかった事が心残りとなってしまった。

だが、私はこのフィールドスタディーに参加し、想像以上のものを得ることができた。クリチバや都市計画について学べただけではなく、人々との交流を通して、今までになかった考え方や感謝する心を得ることもでき、たくさんの友情も作ることができた。きっと自分自身を成長させることのできた旅だったと私は思っている。

学生による履修報告 : 中西朋子 

人が生きるための都市。その都市にとって必要なことは、人間関係、人間生活、人と自然の「調和」である。また、人間と自然の知恵、人間同士の努力、理解、行動によって築き上げられた産物が‘クリチバ市‘という都市である。 道路交通システムと土地利用・歴史保全・自然保護・緑地保全の統合が、人々の生活に影響を与え、そこに住み、働き、憩う人々にゆとり・豊かさをもたらす。

人のために考え、努力することが理解へと繋がり、信用することで打ち解け、信用が得られる。市民作りのために教育をし働きかけることで自分たちの都市・自然環境に対する問題意識が高まり、また、市に属する市民の一人として捉えることによって「責任感の共有」となる。都市計画の徹底した市民への情報公開、コミュニケーション、行政と市民の繋がり、自然と共存から、共同体としての一体感が生まれる.。それは、近代合理主義・人間の理性に基づいた秩序によって個と個、物質が区別され繋がりがバラバラになってしまった私たちにとって必要なものだと思う。

私が、日本が住みやすいと思うのは、無知と無関心からくる錯覚だと思った。都市を学ぶことによって、都市を支える人間、自然環境、に関心を持つことができた.。そのことが、「考える」ことにつながった。