経済学部  /  経済学部生の生活  /  フィールドスタディー  /  台湾プログラム「フィールドスタディ(A)」実施報告

台湾プログラム「フィールドスタディ(A)」実施報告

教員による海外フィールドスタディ報告 : 西原博之 

「経営学特講(フィールド・スタディA)」は、3月1日より2週間の日程で行われ、2週間の旅程を終えて14日、無事に帰国した。その間、一行は台北にある台湾師範大学に滞在し、経営学科の7名と共に市街地を中心に台湾北部の各地を回った。

本講義の目的は台湾・華人経済圏の経済・経営環境への理解を深めることである。今回は、日系商社や日本企業を含む外資系企業などと提携関係にある台湾企業などを訪れ、企業のトップや担当者らに企業のマネジメントやビジネス活動に関する話をうかがった。他方、水利工程試験所、農業改良研究所、試験農場などを訪問し、台湾の経済と農業が、自然環境、用水、就業人口、物流及び研究開発人材などで相互依存の関係にあることが理解できた。

その他、台北随一のIT市場から週末玉花市場、世界で最も高いビルといわれる「台北101」がある近代的なショッピングモールから下町の伝統市場などにも足を運び、幅広い見地から台湾を視察してきた。また、台北駅で在来特急に乗車する際、全線開通したばかりの台湾新幹線が並列停車している姿を目にすることができた。

同時に、経済・経営環境の背景となる地域の伝統、歴史文化、人々の価値観などを理解するため、リニューアルされたばかりの故宮博物院、ランタンフェスティバルが催されている中正紀念堂などを訪れた。さらに、「風水思想と企業のマネジメント」というタイトルで専門家を招き、多くの台湾・華人企業が、拠点作り、建物、オフィスレイアウトなどに風水思想を取り入れている事例などをうかがった。

なお、学生が街や郊外に赴き、地域の人々とのコミュニケーションを図るうえで欠かせないことから、同センターで実践的な中国語講座を開講してもらった。学生の中には、さっそく市場などで習った中国語を用いて値下げ交渉をしたり、国際交流の場で自己紹介をするなどの成果

も見られた。 今回の旅程は、最初の3日間は南国情緒を思わせる天気だったにも関わらず、その後は天気が一変し、寒い日々と天気の悪い日が長く続き、コートと傘の手放せない日々が続いた。しかし、師範大学のスタッフや学生、街で出会った人々など、台湾の人々の暖かく親切な姿を見るにつけ、日本と台湾の関係の深さを実感することができ、新しい発見も多い充実した2週間だった。

実施プログラム: 2006年3月1日—3月14日 

3月1日 (木) 成田空港ロビー集合、搭乗手続き(CI-017)チャイナエアライン
成田-台北国際空港(桃園)迎え(バス)
台湾師範大学到着:チェックイン
夜市(ナイトマーケット)見学
注:門限時間あり23:30~6:00の間
3月2日 (金) 午前 中国語会話(1)開始のあいさつ:
関連資料配布、師範大学近隣の生活環境紹介
午後 歓迎会(会食)
台湾側スタッフ、学生バディとの顔合わせ
学外教育(生活体験)
銀行(両替)、郵便局、市内交通利用方法、コンビニ、スーパーマーケットなど、自由活動
3月3日 (土) 午前 学外教育(大学の歴史)
移動(台湾大学キャンパス)
校内「校史館」見学(公館)
台湾大学キャンパス
自由活動
午後 学外教育(大衆の伝統文化)
建國南路「玉花市場」視察
自由活動
中正紀念堂のランタンフェスティバル見学
3月4日 (日) 学外教育(大衆の伝統文化)
建國南路「玉花市場」視察
自由活動
中正紀念堂のランタンフェスティバル見学
3月5日 (月) 午前 中国語会話(2)
午後 企業訪問(在台湾日系企業)
台湾住友商事、岩永社長
光華IT市場視察
自由活動
3月6日 (火) 午前 中国語会話(3)
午後 企業訪問(新竹サイエンスパーク)
台湾半導体メーカー聯電公司(UMC)訪問
新竹城隍廟見学、夕食
台北到着
3月7日 (水) 午前 中国語会話
午後 学外教育(中国の歴史・世界の国宝)
故宮博物館見学
台湾最大の士林夜市(ナイトマーケット)見学、自由活動
3月8日 (木) 午前 台北-中歴
企業訪問(桃企飯店:ビジネスホテル)
午後 桃園・開南大学の大学生と国際交流)
(応用日本語学科)余主任、大城先生
鶯歌(陶器の街見学)
台北到着
3月9日 (金) 午前 中国語会話(5)
午後 企業訪問(統一超商:台湾最大の食品メーカー)統一PR部門林佳珍さん
百貨店街、頂好市場視察
自由活動
3月10日 (土) 午前 特別授業
「台湾・華人企業の経営管理と風水思想」
(元培科技大学)周志川先生
午後 自由活動
オプショナルツアー(一昔前の台湾を知る)台北故事館を参観
3月11日 (月) 自由活動 1)龍山寺、松山衣料市場、台北101、信義計画区 2)郊外型モーター・ショップ、アウトレット視察、小籠包試食
3月12日 (火) 午前 中国語会話(6)
移動・学外教育(台湾の農林水産業)
行政院農業委員会・林尉涛氏
新屋:灌漑水利工程コンサルティング
午後 桃園:農業改良場(研究センター)
試験農場
移動(台北到着)
会食
3月13日 (火) 午前 中国語会話(7)
学外教育(日本統治時代の探索)
移動(台北-九分)
午後 九分(金鉱山閉山から映画FCで観光化)
金瓜石博物館(砂金採取、坑道見学等)
基隆廟口の夜市見学
移動(基隆-台北)
台北士林夜市:国際学科高原ゼミ、東呉大学・明学OBの長田先生・学生らと交流
台北到着
3月14日 (水) 修了式
歓送会:台湾側スタッフ、学生バディ参加CHECK OUT、綜合大樓1F集合br /> 出発、見送り、搭乗手続きbr /> (CI-018)チャイナエアラインbr /> 台北-成田空港18:30到着br /> 解散

学生による履修報告 : 石田春菜 / 松本彩 

台湾…。かつて日本統治下にあった。しかし今ではアジアの中で目立って経済発展を遂げ,世界でも注目を浴びている。中国との政治的対立が残る中、独自の文化を守り、いち国家として成り立つことが出来るほど成長している。

そんな台湾に私達7人は二週間、台湾の文化や歴史、そして経済に生で触れ、現地でなければ感じとれない‘何か’を探しに日本を旅立った。

台湾はとても日本に似ている。訪れる日本人はよく台湾に懐かしさを感じるらしい。 私達は現地で様々な台湾の方に出会うことができた。台湾初日では、私達一人一人に年の近いバディが付き、それぞれが趣味や母国についてなどの会話をかわし、またオススメな場所を案内してくれたりと、皆とても親切だった。そして何よりも、日本人を歓迎してくれたことが本当に嬉しく思い、楽しい一時を過ごすことができた。

台湾滞在中、差別などを受けることもなく、想像以上に皆親日家だということに驚いた。

今回はもちろん英語圏の国ではないので、私達は言葉の壁に不安を感じていた。何人かは中国語に触れるのが初めてで、簡単な挨拶もわからない状態。そしてまず、最初につまづいたのが料理の注文である。メニュー表をみてもさっぱり分からない。ただ、日本と同じ漢字ということで字を見てどんなものだろうかと皆で想像し、注文をした。言葉の通じない所で身振り手振りで意思を伝えるのは大変だったが、コミュニケーションがとれた時は本当に嬉しかった!そして日本語を頑張って勉強している台湾の方たちをみて、私たちの語学勉強のやる気が増した。

台湾滞在後半は主に企業訪問をした。

私達は「住友商事」「UMC」「PARK HOTEL」「統一超商」「行政院農業委員会」に企業訪問をした。 中でも住友商事では台湾と中国の間に有る関係について教えて頂いた事を踏まえ、今後台湾がどうなっていくのか、そして会社はどうして行けば良いのか、という事をお話して頂いた。 特に心の中に残っているのは「現地法人化」という言葉だ。

台湾は中国の圧力を受けてきた。FTA(協同協定)を結ぶにあたっても、中国は台湾を入れず孤立させたり、統一したいあまり台湾の首を締め、投資もされていない。だが、台湾は自分がリーダーシップを取ったり、日本のノウハウを取り入れて自由民主化や法の整備をしようと試みている。また変化をチャンスと捉えたり、成果主義のように短期的な考えではなく長期的に将来を見据えたものが大事など、前向きな考えも見せている。そのような今までには見えなかった考えに触れることが出来た。

その他、日本統治時代のかつての歓楽街や金鉱が取れた場所の見学からいかに日本が台湾を占領していたか、厳しく取り締まったりしていたが、遊びにも熱を入れていたということが垣間見れ、別世界のように感じた。そしてまた、日本が台湾に対して凄く残酷な事をしたにも拘わらず、親日的な台湾を目で見て体感し、台湾の方々を尊敬した。

この二週間、企業訪問から会社の説明を越えた人々の考えに触れ、人々の温かさや美味しい食べ物にも囲まれ、何にも換えられない貴重な時間を過ごした事は絶対にメンバーの心に残るに違いない。

PHOTOレポート 

台湾師範大学の学生と学校前にて

リゾート地を思わせる台湾大学校内の様子

 

台湾の原宿といわれている西門町の街の様子

らんたんフェスティバル、現地高校生の手作りである

 

企業訪問、半導体メーカー「UMC」にて

開南大学を訪問。日本語劇のリハーサルを見た後で

 

台湾のスターバックスコーヒー本社訪問

カラオケにて。日本との違いに驚いた。まるで高級ホテルのよう

 

龍山寺の前で。あちらこちらに龍が飾られていた

九分にて。映画のロケ地にもなった場所。景色が綺麗だった