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韓国プログラム「フィールドスタディ(B)」実施報告

教員による海外フィールドスタディ報告 : 報告 : 董光哲 

韓国の圓光大学校にて

「経営学特講(フィールド・スタディB)」は、2007年8月16日から8月28日間に行なわれ、8月28日に無事に帰国した。その間、経営学科と国際経営学科の学生合計8名は韓国の最北の江原道から最南端の済州道の各地を回った。つまり、韓国の大陸を北から南に横断したとも言える。

本講義の目的は韓国の企業経営及び経済への知識と理解の向上を図り、併せて異文化に関する学習・理解を深めることである。今回は、韓国の最大財閥である「現代」の自動車工場生産現場を含む製造業と地域経済を支えている益山宝石加工・販売センターなどを訪れ、現代自動車工場の経営方式・経営現状及び積極的に環境問題に取り組む姿勢などを伺うことができた。また、益山宝石加工・販売センターが益山に設立された背景、発展プロセス、さらに1970~80年代の韓国経済に与えた影響を理解することができた。他方、円光大学校博物館、国立中央博物館、KBS放送局(NHKに相当)の見学を通じて、経済だけではなく、放送事業、陶芸文化など多方面で韓国と日本は深く関わりがあることが確認できた。さらに、韓国の代表的な円仏教の本部見学と福祉施設の見学も行い、韓国の宗教事情と障害者福祉事情に対する理解も深め、幅広い方面から韓国を知ることができた。

同時に、経済・経営環境の背景となる韓国の文化、習慣、経済事情を学習、理解するため、益山地方市場、ソウルにある東大門市場、「ソウルの銀座」に言われる明洞にも足も運んだ。また、現地大学生との交流会を設け、様々な質問と活発な意見を交換することができた。お互いに率直に「日韓関係」及び「韓国人の日本に対するイメージ」について交流した。特に、「北朝鮮問題」に対して韓国人は様々な意見を持ち、「北朝鮮と韓国は同じ民族で、統一すべきであり、援助は不可欠」という意見が多く聞かれた。しかし、「統一はどうでもいい。韓国の経済事情も深刻なので、援助することは政策間違いだ」という意見があるのも現状である。

近年の韓国の経済を理解するためには、韓国の映画・ドラマ産業の調査も必要不可欠である。多くのロケ地を考察することも今回の「フィールド・スタディ」の重要な内容の1つであった。南怡島の「冬のソナタ」のロケ地、莞島の「朱蒙」のロケ地、済州島の「オールイン」ロケ地には多くの観光客ににぎわった。日本、中国、東南アジアからの観光客が目立ち、韓国の映画・ドラマ産業が韓国経済に及ぼす影響をより深く感じることができた。

地方都市から大都市、韓国の最北部から最南部を回りながら、韓国が抱えている深刻な問題も実感するようになった。地方格差、高い失業率、特に新卒の就職はかなり厳しい状況であった。

充実した13日間の韓国社会への観察、聞き取り、調査を通じて、学生達は教室での授業では身に付けない「生」の知識と貴重な経験を得たことは間違いない。これらの知識と経験は韓国社会を理解するための貴重な「財産」になると確信する。

実施プログラム: 2007年8月16日—8月28日 

8月16日 (木) 午前 09:30 成田空港出発(大韓航空706)
午後 仁川空港11:55到着 円光大学校へ移動
8月17日 (金) 午前 現代自動車生産工場見学
午後 講座:「韓国語の勉強」宝石加工工場、宝石販売センター 見学
8月18日 (土) 午前 円仏教本部見学
午後 韓国大学生との交流
8月19日 (日) 午前 益山地域市場を見学
午後 午後:自由行動 夕食:PARTY
8月20日 (月) 午前 円光大学校博物館見学 講義:「韓国の歴史と文化」
午後 福祉施設を見学
8月21日 (火) 午前 円ソウルへ移動、仁川洞見学
午後 南大門市場、明洞見学
8月22日 (水) 午前 国立中央博物館
午後 KBS(日本のNHK相当)放送局見学 コエックス・モール見学、夜:野球観戦
8月23日 (木) 午前 青瓦台、景福宮見学
午後 南怡島へ移動
8月24日 (金) 午前 「冬ソナタ」ロケ地見学
午後 辺山へ移動
8月25日 (土) 午前 陶器工芸体験、茶道体験
午後 辺山莞島へ移動
8月26日 (日) 午前 海シェン撮影場見学
午後 済州道へ移動、龍頭岩海岸見学
8月27日 (月) 午前 中文リゾート、ロッテホテル(邑新撮影場)
午後 邑新ハウス(ドラマ「オールイン」ロケ地
8月28日 (火) 午前 城山日出峰 、済州民俗自然博物館見学
午後 記念品展示場、農水産物市場見学
18:10~20:30成田到着(大韓航空717)

学生による履修報告 

益山のホテルで円光大学の学生と交流

朝鮮王朝最高の宮殿の景福宮

韓国式おでん

済州島の海で1時間ほど遊ぶ

ソウル

円光大学近くの円仏教聖地

今回フィールド・スタディ(韓国)に参加したのは大学4年間でなるべく多くの国に行き、その国の文化を学ぼうとしたからである。元々高校2年生の時にツアーで行ったオーストラリア以降すっかり外国に魅せられてしまい、韓国は私にとっての初のアジア進出となるので非常に興味がわいた。 私以外は皆3年という事もあり、初めは緊張した。しかし先輩方と話をしたり、酒を飲んだり、一緒に行動したりしていくうちだんだん仲良くなっていった。

先生とも色々話した。唯一の2年生なのでかなり気を使っていただいた。約2週間も現地で滞在し、移動が多く暑かったので後半はかなり疲れた。しかし、帰国し改めて振り返ってみると貴重で有意義な2週間だったと思う。教室では勉強できない経験と知識を得たことには間違いない。そしてこれらの知識と経験は私の将来に必ず役に立つと確信する。焼肉や冷麺以外にスンデという腸詰めやたにしの味噌汁などあまり知られていない物も食べた。スンデとたにしの味噌汁は正直おいしくなかった・・。毎回の食事にキムチとおかずにたくあんが出てきてびっくりした。

先輩から「韓国人はキムチが辛くないともっと辛い物だせと要求するし、キムチだけでごはん何杯も食べられる人もいるらしいよ。」と聞き、「韓国とキムチは切っても切れないな~」と思った。マナーも異文化を感じた。韓国では茶碗を持ち上げずに置いたまま食べるので初めは戸惑い何回か持ち上げて食べてしまった。 世界でも有数の交通事故多発する韓国らしく一般道路でも60キロくらい出すし車線もおかまいなしに走るので怖かった。一日に最低5~6回はクラクションを聞いた。

韓国人は激昂しやすいと聞いていたのだが、私たちが接した韓国人はそんなことはなかった。元円光大学学生のガイドのシンさんは私たちの要求に敏速に答えてくれ、済州島のバスのドライバーはみかんとパッピンスというカキ氷をおごってくれた。済州島でショーを見たとき前に座っていたおばさんたちが私達にたくさんお菓子をくれたのでびっくりし、韓国人の心の優しさに感動した。

円仏教という韓国独自の宗教を学ぶ機会もあった。両方とも人間にとって不可欠な物だから、おそらくキリスト教を学んだ私達にこの宗教を学ばせることで違った角度で自分を見つめ直してほしかったのだろう。「義」をモットーにしているらしい。でも私は人を大切にして敬うという点は「愛」をモットーにするキリスト教と一緒だと思った。

また、文化以外にも色々なことについて学んだ。私達は韓国最大の自動車メーカーの現代を訪れた。トルコやアメリカに生産工場を置き2004年に輸出累計1000万台に達し、2006年からユニバスとトラックを新発売したことを聞いた。耐久性は業界平均を下回るも2006年の調査で初期品質は第3位となる。中国などの巨大振興市場では販売台数でトヨタを上回るなど成長は著しい。2000年に日本市場の本格的な参入を開始し期待が強かったが、国産車の層が極めて厚い日本市場において見た目が日本人好みでなく、ブランドイメージも弱く、アフターサービスの不安などから敬遠されている。今後もストライキ拡大やウォン高による価格競争力低下などの経営課題から収益性の厳しいビジネス展開が続くと予想される。この会社の実態とビジョンについて学べた。ソウルの博物館ではあまりの多くの展示品に圧倒されたが今日までの韓国歴史について理解を深めたし、NHKにあたるKBSで放送の歴史や実際使用している機械を見て普段私たちの知らない裏を知った。カメラや撮影機は日本製で初の白黒テレビは車の値段と同じくらいと聞き、驚いた。

現在、韓国は厳しい不景気で25人に1人しか就職できないぐらいである。そして男性には微兵制度があり、また小学校から英語を習うので教育費がかなりかかる。様々な逆境のなか韓国の大学生は日々努力しているのだ。私も韓国の大学生を見習い一日一日大切にして何事もあきらめず全力投球したい!

PHOTOレポート 

韓国教師を囲んで

韓国の料理

 

韓国の伝統衣装

KBS放送局のニュースキャースターを体験

 

KBS放送局の前で

ソウルの青瓦台前

 

ソウルの景福宮内

南怡島の「冬のソナタ」のロケ地

 

真剣に陶芸を学ぶ

済州島の民族村

 

済州島の「オールイン」ロケ地

市場の地域住民と一緒に

 

修了書の授与式

ソウルの「ピアノ街」