学生による履修報告 1

 

学生レポート 1 

ドイツから日本が学ぶべきこと

1、都市政策
 私がドイツ、殊に今回はベルリンを事例にとった都市政策を学び感じたことは、ドイツの都市政策は新しい土地の開発ではなく再開発に非常に長けているということだ。新しく土地を切り拓くのではなく、都市部のブラウンフィールドを有効活用し、新築の建物より古い建物の修繕に力を入れている。ドイツでは人口の減少の傾向が見られ街を発展のために巨大化したところで空洞化が生まれる可能性も懸念される。そしてそれは日本も同様で土地を広げることなく都市計画を行うことは日本にも求められることなのではないだろうか。またドイツの都市政策の特徴として計画が国家規模、個々の建築など段階分けされているということがある。大きな計画の中に小さな計画があるのだ。大まかな目標がありそれに向けてそれぞれの地でそれに適した計画が作られる。例えば同じベルリンでも自動車は減らし歩行者を増やし環境に優しく、活気もある街にしようという共通の目標はありながらもその具体的な開発内容は西と東で異なる。ベルリンはそれが特に顕著な地ではあるが私が実地で感じ、本で得た情報によるとその特色は各地で表れている。これはもともと地方分権の傾向があるドイツだからこそ可能なことかもしれないが、現地をよく知る自治体や人々たちが判断したり行動したりしたほうが効率的であろう。そして何より現地の人々を参加させることで発想や技術を与えることによってその土地では持続可能な開発を行えるのだ。ただ施設や環境を外部の手で作り上げ完成させて開発完了、ではその後の対応や新たな発展はその土地に根付かない。この持続する開発こそ日本がドイツに都市政策について学ぶ点であると私は思う。プロジェクト期間自体は3年などと短いがそこですべてやりきるというより指標を与え、開発へむかうマネジメントを行い無駄なくプロジェクトは終わらせる。その影響を受けた計画はその後も継続されるので終わりとは言えないかもしれないが必要以上の資金や時間を費やすことなく成果を残すのだ。加えて計画決定の段階でプロによるコンペを行いそもそもの計画の質が競争によって上げられている。
 では日本はどうなのか。日本の事例を詳しく学んでいないのでそうとは言い切れないが、開発はどこかの一存で決まり地域の人々にとっては関与する間もなく終了し、一通りつくり終わればその後どうなっても地域の人々はどうすることもできない、といった感じではないだろうか。また、ダラダラと成果が出るかわからない計画を続け巨額の金が投資されることもあると聞く。地方自治体の力が弱い日本では難しいことではあるかもしれないが、どう考えても両者の政策を比べればドイツのほうがより合理的である。以上のようなことから私は日本はドイツの地域それぞれに適合した質の高い、かつ持続可能な計画によって支えられた都市政策というものを学ぶべきであると思う。

  2、環境政策
 私は前回のエコセンターで学んだドイツの環境への取り組みのレポートでまず見習うべきはその社会づくりであると述べた。再生可能エネルギーを支援する政策、国民が自ら判断するための情報等日本にはないシステムがあることによりそもそもの環境政策への発展が成ったとした。その私の結論はすでに表してあるので今回はもっと具体的な点を絞ってドイツから学ぶべきことを考えたいと思う。
 私が今回ドイツの環境政策、主に再生可能エネルギーを学んで新たに知り関心を抱いたのは再生可能エネルギーの地産地消という考えである。再生可能エネルギーはその性質上環境の影響を大きく受け、地域ごとに行える方法は違ってくる。また、エネルギーの運搬は当然距離の近い小さなエリアである方が無駄なく行える。そのためエネルギーの地産地消というのは効率的なのだ。しかもその方法がバイオマス発電など地域の人々も参加可能なものであればより環境への貢献やエコが実は経済的でもあるということを学ぶことができるし、それによりさらに積極的に再生可能エネルギー生産に協力するようになるだろう。
 他にも地域熱利用などといったコージェネレーションも行える。電力から熱エネルギーへの変換は効率が悪いが、発電過程で生まれた熱をそのまま利用することはまさしく無駄のないエネルギー利用である。情報の話にも通じるが日本ではそもそも作ることが無駄な夜間発電を利用させるために、これまた効率が悪く無駄な電気エネルギーを熱エネルギーへ変換させることを一般家庭で行うことを堂々と推奨する宣伝が溢れている。地産地消による再生可能エネルギー利用が日本でも取り入れられればこのような無駄も少なくなるし、日本の技術力や自然環境の豊かさから考えれば本来実現可能なはずなのだ。それもドイツのような社会づくりがなければ難しいのかもしれないがこれはぜひともドイツから学ぶべきであることだと思う。
 また先ほど出たコージェネレーション自体もドイツから学ぶべきものである。地域熱のみならず排熱から動力や冷熱を得ることもでき、ドイツより暑い地域の多い日本ではむしろ温熱利用の地域熱より冷熱利用の需要が高いかもしれない。それこそそれぞれの地域に適格させた地産地消のエネルギーとともに必要な選択を導くことを併せて学ぶべきであろう。
 日本でも地域に適した例えば潮力、風力、バイオマスなどの発電方法があるはずなのだ。何も大規模でなくとも少しずつ自分たちの分だけでも確保することでひいては日本の電力自給率の向上にもつながり、環境に優しく、かつ安定した国となることができるのではないか。また私はそれが国際信用回復の一歩になればと期待している。