台湾プログラム 海外フィールドスタディ実施報告
教員による海外フィールドスタディ報告 : 西原 博之
台湾最南端にある鵝鑾鼻(ウーランピ)の灯台
2012年度の海外フィールドスタディ(台湾)の参加者は8名で、いずれも国際経営学科の学生だった。今回は2013年2月18日より羽田空港からフライト、台北松山空港に到着し、師範大学の担当者やバディに迎えられた。翌日より開会式など、午後にキャンパスを見学した後、台湾北部の観光地で有名な九份に向かった。
以降の数日間に中国語講座、台湾の先生による特別講義や座談会があり、台北を去る前日には新竹開催のランタンフェスティバルに参加した。翌日の27日に高速鉄道で台南に移動、3月2日に台北に戻り、翌日早朝に帰国した。
この間、台湾の工業団地や企業訪問として、台湾で家具販売を手掛けるニトリ、鉄道車両を生産する台湾車輛、台北の高級ショッピングモールでスーパーを経営する微風広場、アジア有数の食品メーカー、統一食品などを訪問、日台間ビジネスの現状、台湾の経営環境や華人ビジネスの特徴について、経営現場の担当者からお話をうかがった。加えて、師範大学、東呉大学、南台科技大学を訪れ、国境や世代を超えて国際交流を行った。
国際ビジネスを行ううえで、地域の歴史や発展の沿革、文化、価値観などの理解は不可欠であるが、旅程では、台湾北部の貿易拠点だった淡水河口、日本統治時代に整備された台南の塩田、日本統治時代に作られた烏山頭ダムと八田与一記念館、地元の烏脚病治療に尽くした本学の明学OBで名誉博士号でもある王金河氏の記念館を訪れた。
前半は台湾北部に滞在したが、全体的に傘の欠かせない寒い日々が続いたが、後半、台湾南部に移動すると初夏の気候となり、ここちよい風が我々を迎えてくれ、台湾の多様性を体感することができた。
今回の日程では、現地で中国語などを学ぶ本学生や卒業生、明学に留学している台湾人留学生、本学の卒業生で台湾の大学で教鞭をとる先輩らと会う機会があり、台湾での明学の絆を感じることができた。加えて、台湾で出会った日本人の方々、我々に親切に接してくれた温かい台湾人の人々など、この間にいろいろな方からサポートを受け、お世話になった皆さま感謝する次第である。
最後に、近年、海外フィールドスタディや海外インターンシップ終了後、台湾に留学する経済学部生が増えているが、これをきっかけに台湾に留学し、将来、日本と台湾だけでなく、アジアを含めた海外で活躍できる卒業生が増えることを期待する。
実施プログラム: 2013年2月18日—3月3日
| 2月18日 (月) | 午前 | 羽田空港14:15-17:15(CI-221) 台北松山空港着。 |
| 午後 | 松山空港-師範大学推拡部 宿舎check in (19:00)、永康街、師大路夜市見学。 | |
| 2月19日 (火) | 午前 | 中国語講座(1)、開会式。 |
| 午後 | 師範大学キャンパス見学、九份観光 | |
| 2月20日 (水) | 午前 | 中国語講座(2)、Nitori (宜得利家居)訪問(台北) |
| 午後 | 光華商場(IT market)見学、淡水(Water front)観光。 | |
| 2月21日 (木) | 午前 | 中国語講座(3)。特別講義「華人business and 文化思想」。 |
| 午後 | 自由活動 | |
| 2月22日 (金) | 午前 | 台北―新豊、台湾車輛公司(Taiwan Rolling Stock co)訪問。 |
| 午後 | 新豊-鶯歌、鶯歌陶器博物館、鶯歌陶器街見学。 | |
| 2月23日 (土) | 午前 | 建国花玉市場見学。 |
| 午後 | 微風広場 (Breeze Supermarket) 訪問。 | |
| 2月24日 (日) | 午前 | 自由活動 |
| 午後 | 自由活動 | |
| 2月25日 (月) | 午前 | 中国語講座(4)、東呉大学訪問(city campus)、商学部学生 交流。 |
| 午後 | 故宮博物館見学、東呉大学(外雙渓campus)、応用外語学部学生交流、士林夜市訪問。 | |
| 2月26日 (火) | 午前 | 中国語講座(5)、閉会式。座談会(台湾経済他)台湾大学 張喬森訪問研究員 |
| 午後 | 台北-新竹(バス)。新竹着、燈會(lantern festival)見学。新竹―台北 | |
| 2月27日 (水) | 午前 | 台北―台南(高速鉄道)台南駅(HSR)-台南駅(TRA)、台南宿泊、hotel check in |
| 午後 | 統一企業訪問、赤崁楼等、台南市内観光。 | |
| 2月28日 (木) | 午前 | 八田與一記念館訪問、烏山頭水庫(dam)見学。 |
| 午後 | 台王金河記念館訪問、塩田見学、関子嶺泥温泉。 | |
| 3月1日 (金) | 午前 | 墾丁国家公園、鵝鑾鼻(South China sea)。 |
| 午後 | 南湾(beach)、台南夜市観光。 | |
| 3月2日 (土) | 午前 | 南台科技大学訪問(社会人学生 交流)、工業団地企業見学 |
| 午後 | 台南-台北駅16:15-18:00(高速鉄道716号)、台北Hotel着 | |
| 3月3日 (日) | 午前 | hotel check out、空港搭乗手続。台北松山空港発9:15-12:55(CI-220)。 |
| 午後 | 羽田着、解散 |
学生によるレポート
今回の海外フィールドスタディは、男子学生4人、女子学生4人と個性豊かなメンバーと共に臨んだ。皆それぞれ感じた事あると思うが、今回は私が強く感じたことを大きく2点述べる。
・おもてなしの精神
フィールドスタディでは、製造業や、サービス業、商業などの企業を訪問した。業種は様々だが共通して驚いたことが一つある。それはほとんどの企業で、何人ものエグゼクティブクラスの方々が我々を対応してくれたという事である。もちろん西原教授の力があってこそだということは重々承知だが、我々大学生のためにわざわざ時間を割いて、自社の説明や我々の質問に丁寧に応えてくださった。そこには、自社を知ってもらおうというのと、台湾に来て良かったと私達に思わせようとしていたのだろうと推測はできる。私は彼らのおもてなしの精神には感銘を覚えた。特に印象深いのは”統一企業”という企業を訪れた際である。当企業は、様々企業の協力を得て構成し成功を収めている企業だが、ここで対応してくれた方は副社長という役職でありながら、その人柄の良さには、学生皆が好印象を持てた。恐らくこれは会社そのもののイメージであると私は考える。先程も挙げたが統一企業は他の多くの企業の協力を持って成立している。その協力を求める交渉の際にも、こうした人柄の良さは必ず生きているのではなかろうか。当企業の成功の影にはこういう秘訣もあるのではないかと考える。
・日本、日本人との親密な関係
台湾にいて一番強く感じた事は、まさに我々日本、日本人に対する親密さである。私は過去に留学し海外経験があったのですが、日本語表記の多さには驚いた。今まで訪れた国でこんなにも多く日本語を見た外国は初めてだ。現地で組んでいたバディ(現地学生)の子達はもちろんのこと、日本語や英語では通じない多くの台湾人までが、自分達が求めた事を伝えようとしてくれる、台湾人の親切さも強く印象に残っている。別の視点から取り上げると、台湾全体が日本と協力をして自身の国レベルを上げていこうという意思を感じた。商業やサービス業、機械産業、特に鉄道における技術面での日本企業の取り入れ、観光やその他サービスにおいても日本人のノウハウを生かし成功を収めている企業、など日本のモノだけとは限らないものの、多くが日本のモノで上手く外国のモノを取り入れながら自国のレベルを高めようとしていた。こういう事もあり、比較的新しい繁華街や観光地では日本との差が見え難いという点もある。また細かい衛生面では日本に遠く及ばないという欠点も見られるが、今後の改善に期待できるところだ。
今回2週間台湾に滞在して、上記の事を含むたくさんの事を学べた。付け加えとして、個人的な事ではあるが、向こうで人間関係の構築維持の難しさも経験できた。このような事を経験できるのが観光にはないフィールドスタディの醍醐味ではなかろうか。フィールドスタディの経験は、国際経営学科に所属する自分が今後ますますグローバルに成長していく糧になったと考えているので、本当に良かったと思う。
PHOTOレポート
台湾北端に位置し、アニメ映画のイメージロケにもなった九份
師範大学国語センターで少人数クラスの中国語会話の授業を受ける様子
台北にある日系家具販売店を訪れ、台湾でのビジネスについて担当者から説明を聞いた
淡水河口の夜景を眺めるため対岸に渡るフェリーに乗船
新竹にある台湾車輛公司を訪問、鉄道車両の生産現場を見学
週末に開催される玉花市場を訪れ、売店の人からパワーストーンの説明を受けた
台北のショッピングモールに出店する微風スーパーで試食品を嗜む学生
台北にある東呉大学の学生と異文化交流を楽しんだ
新竹で開催されたランタンフェスティバルの電燈表示の前で記念写真
八田與一記念館とその裏にあるダムの放水口
王金河記念館の前で王先生ご家族の方を囲んで記念写真
台南郊外の塩田を訪れ、伝統的な塩の作り方を観察する学生たち
墾丁国家公園の南湾ビーチを背景に記念撮影
最終日の晩餐は鼎泰豊(ティンタイフォン)の本店で小龍包に舌鼓
原後雄太奨学金授与式の様子
原後雄太奨学金授与式の様子