北京大学「フィールドスタディー(C)中国現地報告」実施報告
教員による海外フィールドスタディ報告 : 宋立水
韓国現代自動車との合弁工場―北京現代自動車工場調査
2011年度フィールドスタディc実施報告
1、フィールド・スタディ科目設立の狙い
グローバル化による国際的な相互依存環境下にある経済社会で発生する様々な複合的経済問題の起源、変遷、特質と解決必要性を多層的多元的に理解し、それらの解決に対して主体的に関与できる人材を養成することは、今日の大学教育に対する社会的要請となります。
それを答えるために、伝統的経済学の積み上げ方式による体系的教育方法を見直して、体験学習を重視し、現場志向、リアリティー志向に基づく問題発見と問題解決模索を目指した経済学教育を行い、理論的論証に偏った知識の詰め込み教育とは異なる新たな教育方法を導入する必要があると考えられます。フィールド・スタディ(現場観察、現地研究)科目は、このような背景も下で、2002年から導入した。フィールド・スタディ科目の設立は、現場での問題発見、現場での問題意識、現場での問題構築、現場での仮説構築などを通して、学生たちの問題検証・仮説検証のための経済学理論への追求動機を刺激し、経済学理論学習の効果を高めることを期待したい。
2、フィールド・スタディc(中国社会経済現地考察研究)科目について
フィールド・スタディcは、経済学部経済学科世界経済専攻コースの学生に提供する5つのプログラム中の一つです。
フィールド・スタディcは経済学部と北京大学との間の協定により、北京大学と共同運営する教育科目として2002年からスタート。履修して成績合格と判断される学生は、2単位を取得できます。
3、2011年度のフィールド・スタディCプログラムの内容について
今年のプログラムは主に次の四つの部分から構成される。すなわち、①北京大学を拠点とし、中国の政治、文化、経済の中心である北京地域での(工場を含む)考察・調査、②中国が進められた新しい開発モデルとして天津エコシティについての現場調査、③西北地域の四川省成都を中心とする内陸部の経済事情についての調査と、四川大地震後の復興状況に関する調査、成都に進出した日系商業企業伊勢丹とイトーヨーカ堂調査、④経済発展及び国際化発展の度合いの高い上海及びその周辺地域の考察・調査、ジェトロ上海事務所訪問と所長による講義。このような構成によって、学生たちに、できるだけ地理的、文化的、経済的多様性の中国についての理解を深めさせていきたい、という内容。本プログラムの実施期間は2011年8月6日~8月17日。参加者は計22名。うち学生21名で引率教員1名。下記の写真はこのプログラムの一部を記録したものである。
実施プログラム: 2011年8月6日—8月17日
| 8月6日(土) | 午前 | 成田空港を17:00出発。NH955便 |
| 午後 | 北京空港20:30到着。通関後,北京大学ホテル22:00前後到着。チェックイン。 | |
| 8月7日(日) | 午前 | 始業式、北京大学生と交流、学生案内で見学 |
| 午後 | 世界文化財願和園見学、円明園見学 | |
| 8月8日(月) | 午前 | 特別講座:「経済発展と環境保護の調和」 |
| 午後 | 前門、故宮博物館見学、王府井商業エリアで市場考察 | |
| 8月9日(火) | 午前 | スマートシティ天津濱海新区考察 |
| 午後 | スマートシティ天津濱海新区考察 | |
| 8月10日(水) | 午前 | 世界文化遺産万里の長城見学 |
| 午後 | 北京旧市街を考察 | |
| 8月11日(木) | 午前 | 日中戦争記念館考査、文化財鷹溝橋見学 |
| 午後 | 外資系企業見学調査、現代自動車工場、夕方の便で成都へ移動 | |
| 8月12日(金) | 午前 | 武候寺、錦里古街など、成都文化古跡考察 |
| 午後 | 日系企業成都伊勢丹、イトーヨーカ堂訪問調査 | |
| 8月13日(土) | 午前 | 文川四川大地震遺跡考察 |
| 午後 | 四川大地震震災地域の復興事情を調査 | |
| 8月14日(日) | 午前 | 四川パンダ保護センター考察 |
| 午後 | 世界文化遺産都江堰考察 | |
| 8月15日(月) | 午前 | 成都から上海へ移動 |
| 午後 | 上海到着、午後博物館見学 | |
| 8月16日(火) | 午前 | 上海郊外の村朱家角へ考察 |
| 午後 | 上海市内の旧植民地市街地を考察 | |
| 8月17日(水) | 午前 | ジェトロ上海事務所訪間、懇談、三根所長講義 |
| 午後 | 上海浦東開発区考察、夕方17:00の便NH960で成田へ,20:50着 |