港区民大学講座(白金キャンパス)
「社会改革とこれからの高齢者」2005年度前期 港区民大学講座
(担当:社会学部付属研究所)
「高齢化社会」や「高齢社会」が叫ばれて久しく、これまで、いろいろな議論、政策が展開されてきました。また、今後も改革が続けられていくでしょうが、一連の高齢化対策の流れの中で、恐らく現在はちょうど転換点にさしかかっているものと思われます。
2004年には、年金が大幅に改革され長期ビジョンに従って新たな対策がスタートしました。同時に高齢者雇用安定法が改正され、年金支給年齢である65歳まで定年が延長されることになりました。今年2005年は、介護保険法が大幅な改革を行われる見込みであり、法案が準備されております。さらに、2006年には健康保険法の改正がスケジュールに上っており、老人保健にも影響が不可避な議論が展開されている状況にあります。
今回公開講座を担当する社会学部では、実は数年前にも高齢者問題で公開講座を企画いたしました。ところが、この数年間に社会保障、社会福祉領域における改革は急を告げております。この数年間の改革の以前と以後では、かなり異なる様相を呈していると言えましょう。この数年間の改革で、当面の社会改革がその将来の方向性を明らかにするとも言えます。そこで、新時代の高齢者像について、今回、改めて議論してみようと考えます。
高齢者を巡る社会環境は、厳しさを増す一方であります。健康な高齢者がますます長い期間元気に働けるような社会が目指されております。この講座を通じて、新しい時代に高齢者がいかに明るく希望を持って生活していくべきか、皆さんと考えてみたいと思います。
講座の構成
今回の公開講座では、公共政策の視点と高齢者自身の視点と二つを、意識的に区別して検討してみたいと思います。つまり、国や自治体の公共政策がどのように変わろうとしているのかという側面と、その政策の結果、高齢者個人の生活はどのように影響されていくのかという側面であります。両者を意識的に結びつけることで、新時代の高齢者像を描き出して行きたいと考えます。
公共政策としては、雇用、老人福祉、年金、介護保険等を主に取り上げます。高齢者の個人の側面に関しては、高齢者の心理、高齢者の権利擁護、福祉サービス等が議論の中心になります。また、各公共政策を論じる場面でも、当然ながら個人のレベルの議論も不可避でありましょう。
また、今回の特徴の一つとしては、講演者のバックグラウンドの多様性が挙げられます。
講演者には、経済学、心理学、法学、社会福祉学の専門家が顔を並べております。その意味では、多様な学問領域からのアプローチを展開できる内容となっており、また、それぞれの領域では経験豊富で、定評の人材を揃えているので、聞き手には飽きない内容となると確信いたします。
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