法律学専攻 (博士後期課程)

MAJOR OF LAW

研究者から職業人まで、実際社会で活躍できる高度な能力を育成

  法学研究科の出身者は、大学研究者、公務員(法律・政治・行政の実務家)、専門職業人など多方面で活躍し、国内外で高い評価を得ています。我々教員一同は、そのことを大いに喜び、誇りとするとともに、これからも社会の評価に十分耐えうる人材を育ててゆこうと決意しています(最近の2年間では、博士号取得者2名を東洋大学法学部、愛知大学法学部に専任教員として送り出しています)。
  法学研究科のカリキュラムは、法律学や政治学の伝統的な分野から先端的な分野までカバーしています。現代社会の抱える問題、例えば環境問題、あるいは消費生活、情報化、国際化といった問題に関しても、十分な教育・研究指導ができる優秀なスタッフがいると自負しています。また、政治・行政学関連分野は、法律学の分野と同じく、科目名はオーソドックスですが、研究指導内容は各スタッフの個性を反映した斬新なものになっています。
  さらに本学の大きな特徴として、国際交流をあげることができます。本学は、アジアや欧米の研究者を積極的に招聘し、多種多様な講演会、研究会、セミナーを開催しており、法学研究科の院生も、日本にいながら内外の著名な研究者と意見を交換し、交流することができます。また本学はアジアや欧米の多くの大学と友好関係にあります。海外での研究を計画している人には、非常に有益でしょう。
  多くの方々が本研究科で学び、ともに学問の醍醐味を味わうことを期待しています。

教授担当科目一覧

人材養成上の目的・教育目標

  法学研究科は、本学の建学の精神である「キリスト教による人格教育」と、本学の創始者ヘボン博士の終生にわたる教育に対する"Do for Others"という基本理念に基づき、他者の立場にたって考え、行動することに重きをおき、法学・政治学の専攻分野において、研究者または専門職業人として、高度な研究能力を備え、理論・応用両面での高度な学問の開発に貢献できる人材の養成を、教育目標とする。



学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

学位論文の内容と口述試験の結果、以下の項目に照らして、学生が、「独立して研究能力を有している」と認定されること。

  1. 論文が先行業績(主要な学説(内外の文献も含む)、判例等)を踏まえたものとなっていること。
  2. 先行業績は,論文のテーマについて、どのような考え方をしてきたのかを、外国文献、判例を含む新しい資料、または、新しい問題意識に基づいて明らかにしていること。
  3. 論文の構成・構造が問題の解決に適していること。
  4. 著者の意図が十分実現されていること、および、問題提起の問いに、結論が、その答えを示すものとなっていること。
  5. 論文が学界に貢献するものとなっていること。すなわち、従来の定説をくつがえすものであるか、または、よりよい説明をもたらすものとなっていること。
  • 学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)とは
    卒業認定・学位授与に関する基本方針であり、卒業時に学生が修得しているべき知識・能力・行動等を示している。



教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

  法学研究科は、現在、博士後期課程のみの体制となっているため、指導教授による研究指導だけが単位取得の要件となっている。研究指導は、各指導教授がその専門分野において最先端の研究に基づいてカリキュラムを編成して実施しているが、重要なのは、博士論文の論文指導である。
  博士論文の指導を確実なものとするため、法学研究科では、学生、指導教授、研究科の役割を明らかにした論文指導スケジュールを定めており、それに基づいて、指導教授1名、副指導教授2名による集団指導を実施する。さらに、法学研究科は、年1回、大学院生専用の紀要として「法学ジャーナル」を発刊し、大学院生に、年度ごとの研究成果を公表させ、学生の研究意欲を高めるとともに、3年間の論文執筆の進捗状況をコントロールする体制を整える。
  これまでの博士論文のほとんどが、「法学ジャーナル」に公表された論文を集大成したものであり、以上の教育課程編成・実施の方針が、博士の学位授与に大きな成果を上げている。

  • 教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)とは
    教育の実施に関する基本方針であり、卒業時に学生が修得しているべき知識・能力・行動等を育成するための学修段階に応じた教育計画、指導の方針等を示している。



入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

  法学研究科の入学希望者に対しては、以下の審査を実施する。
  第1に、修士論文、または、それに相当すると認められる論文をその分野の専門家が水準を審査し、博士論文を作成する潜在的な能力を有するとみとめられた者。
  第2に、語学試験によって、比較法・比較政治学研究が可能な能力を有しているかどうかを審査し、その能力を有すると認められた者。
  第3に、以上の審査に合格した者について、口述試験によって、3年間で博士論文を完成するための意欲、研究能力、勉学環境が整っているかどうかを審査する。
以上の審査にすべて合格した者だけが、法学研究科博士後期課程の入学を許される。

  • 入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)とは
    入学者の受入れに関する基本方針であり、教育上の理念・方針に沿って、受験生に求める能力・意欲・経験・適性等や選抜方法を示している。



教授担当科目     
氏名 主な担当科目 研究指導内容
高橋文彦 教授 研究指導(法哲学) 受講生の選択した法哲学上のテーマについて、現在の学界における最先端の議論に参加しうるだけの知識と思考力を習得することを目標とする。
辻 泰一郎 教授 研究指導(西洋法制史) 15世紀の初期近代国家、特にドイツの領邦国家における領邦身分制の構造と機能を理解するために、リーツラーの古典的著作"Geschichte Baierns"の第3章、同時代における「国内状況と諸変化」をテキストとして講読する。
宮地 基 教授 研究指導(憲法) 遅れて近代化した国家における近代立憲主義憲法の成立過程を、ドイツを実例として検討し、問題点や課題、特徴などについて考察を進めていく。
田村泰俊 教授 研究指導(行政法) 行政事件訴訟法に関する、最新の学説・判例に分析を加えることを目標とする。
渡辺 充 教授 研究指導(租税法) 租税法における特殊にして高度な分野の個別事例解決能力を養うことを目標とする。
臼杵知史 教授 研究指導(国際法) 国際環境法に関する英語文献を精読し、この分野の最近の研究内容を検討する。
河村寛治 教授 研究指導(国際取引法) 国際的な取引の基本的な法的問題を整理分析することをはじめとして、国際的な取引から発生する民商事紛争における多面的・国際的な法律問題の存在やその内容を分析することを目的とする。
加賀山茂 教授 研究指導(民法) 民法の契約法に関して、比較法的考察が行えるようになること。
福田清明 教授 研究指導(民法) 物上代位の判例研究を通じて、判例研究が広く深い知識を必要とすることを学び、論文作成の端緒を発見することを体験してもらう。
今尾 真 教授 研究指導(民法) 民事法における最新重要判例研究を中心に学修を進めていく。判例の読み方・意義・射程等の判例分析の仕方を習得することをねらいとしている。
阿部 満 教授 研究指導(消費者法) 各自の研究テーマについて、研究論文作成の指導をする。
来住野究 教授 研究指導(商法) 会社法の重要論点と近時の重要判例の検討を通じて、私法としての会社法の理論と問題解決の着想を学ぶ。
清水忠之 教授 研究指導(商法) 高度の知識と思考能力を身につけることにより、論文作成能力の向上を図ることを目的とする。
田澤元章 教授 研究指導(商法) 博士論文の執筆・完成が最終目標であるが、この研究指導では、その前段階である博士論文執筆に必要不可欠な、基礎作業を終えることを目標とする。
瀧川宜信 教授 研究指導(商法) 会社法のコーポレート・ガバナンスに関わる部分を、重要部分を確実に理解する。
山下丈 教授 研究指導(商法) 保険契約をめぐる種々の紛争事例を題材に、保険法の基礎理論の理解や関連する民商法の知識の確認を行う。さらに演習を通じて、論点・問題点を分析、具体的解決策を提示できる実践的能力を高めていく。
宗田親彦 教授 研究指導(民事訴訟法) 民事手続法の学界の最高レベルをマスターし、研究者等として新しい理論の開拓ができるようにする。
近藤隆司 教授 研究指導(民事訴訟法) 民事訴訟法の重要な論点に関する判例の研究を通じて、民事訴訟法学の真髄を感得することを目標とします。毎回、受講者による報告と、これに基づいた討論を行い、最後に総括する。
京藤哲久 教授 研究指導(刑事法) 邦語文献をてがかりとして、犯罪論の基本的な考え方についての理解を深めることを目標とする。
渡辺咲子 教授 研究指導(刑事法) 研究資料を収集・整理し、これを検討することによって現代の課題に対する研究方法を習得し、理解を深める。
平川幸彦 教授 研究指導(経済法) 現代における経済法の重点が、自由かつ公正な競争の維持・促進にあたることを念頭に置いて、独占禁止法を中心とした経済法の体系を学ぶとともに、特に独占禁止法第3条の解釈と役割を学ぶ。
両角道代 教授 研究指導(労働法) 労働法に関する英語文献を精読し、研究者として外国語を正確に読む訓練を行う。
鍛冶智也 教授 研究指導(行政学) 行政の実際と行政学の理論を研究する。
添谷育志 教授 研究指導(政治思想史) 博士論文作成に向け、より高度な専門知識の習得、専門領域における重要な原典の綿密な読解力の向上、先行研究の成果の批判的検討を通じて、オリジナルな論考を構築する実践的能力の習得を学修目標とする。
畠山弘文 教授 研究指導(政治体制論) 近代現代理解の新しい枠組みや視点として再構築することを目的にした講義である。そのための基礎的な概念や歴史などの整理と検討を行い、今後の主要な論点を呈示する。
毛 桂榮 教授 研究指導(比較政治学) 第一に比較政治学の基礎を習得し、その研究現状を理解すること。ついで比較政治学の基本的な英文を読めるようにすることを目標に、学修を進めていく。
川上和久 教授 研究指導(政治情報論) 戦争と権力・メディアの関係についての研究を行う。
西村万里子 教授 研究指導(公共政策論) 公共政策に関わる理論および法政策への応用を習得し、専門的研究の遂行、論文作成、研究発表の訓練を行うのが目的である。
櫻井成一朗 教授 研究指導(法情報学) 法と情報の関わりを理解し、より良い社会とは何か、そしてより良い社会はどのように実現できるかについての考えを深める。
飯田浩司 教授 研究指導(知的財産権法) 知的財産法(主として特許法・著作権法)の基本的知識を習得する。

明治学院大学の教育理念 Do for others