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文部科学省に選定されたGPの活動記録 ボランティアセンター

大学教育における社会参画体験の取込と実践
—ボランティアセンターによる教育支援の試み—

GP採択まで

本学は、文部科学省の2003年度「特色ある大学教育支援プログラム」 (以下、「特色GP」) に、「大学と地域・社会との連携の工夫改善に関するテーマ」の分野で申請を行った。申請タイトルは「大学教育における社会参画体験の取込と実践~ボランティアセンターによる教育支援の試み~」であり、建学の精神を生かした積極的な学生ボランティア活動の推進、特に大学としてボランティアセンターを全学的な組織体制でサポートしている点が高く評価され、採択に至った。

本学ボランティアセンターは、大学内の独立した組織として全国に先駆けて設置され、当初から常勤のコーディネーターが置かれ、ボランティア情報の発信や相談業務を行っていた。学生スタッフと呼ばれる学生たちがボランティアセンターを起点として自発的に活発な活動を行い、学外との連携に目を向ければ、「地域学生わくわく交流祭」 (地域との交流を目的として学生からの自発的な呼びかけで始まった) や、「ソニーマーケティング学生ボランティアファンド」 (ソニーマーケティング株式会社との協働事業で本センターが事務局となっている) 、「CCカレッジ」 (松下電器産業株式会社の社会貢献活動の一環として実施されてきた市民共生講座に「大学とのコラボレーション」が打ち出されることになり社会文化グループと共同開催に至った) などが実施されていた。

正規授業、課外活動、学外の多様な組織との連携という3点を軸とした大学全体の取り組みのうち、ボランティアセンターは「課外活動」と「学外の多様な組織との連携」での主たる担い手となっていた。こうした、従来からのボランティアセンターの活動が、「特色GP」採択にあたり、大きく評価されたといえる。


ボランティアセンター長
三角 明子
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「特色GP」採択による新たな取り組み

さて、「特色GP」採択後であるが、従来からの取り組みに加え課題とされていた「情報発信のIT化とネットワーク形成」において顕著な成果を上げることができた。ホームページのリニューアルはもとより、ウェブ上でボランティア情報の閲覧検索を可能にする「ボランティア情報システム (VIS) 」を開発し、本学学生や関係者に限らず、学内外の誰でもがシステムを利用できる環境を整えた。その後も、幾度かの見直しを経て、操作性および利便性も格段に向上した。他に、身近な情報提供ツールとして、2006年12月にメールマガジンを創刊した。これら情報発信ツールは、ボランティアセンターの活動の意義を学内外に広く知らしめ理解してもらうことに大いに役立った。また、ツールの整備とともに、既存のボランティア情報の取り扱いに関する指針に従い、登録した団体の情報のみを扱うシステムを作り上げた。このことにより、ボランティアセンターを利用する学生に質のよいボランティア情報を提供できるようになったのはもちろん、ボランティア活動先である団体との交流が活性化するのにも大いに役立ったといえる。

また、さまざまなプログラム導入のきっかけが得られたことも大きな成果といえる。「NPOインターンコラボプロジェクト (NPOICP) 」への学生派遣や、JPRN (日本太平洋資料ネットワーク) と共同で「アメリカNPOボランティアプログラム」をスタートさせるなど、助成がなければ実現しえなかったことも多い。センター主催事業としては、世界的に自然災害の多かった2005年度から災害支援を考えるタイ・スタディツアーと帰国後のフォーラムを実施し、2006年度には海外の協定大学にボランティア学生を派遣し・協定大学からの学生を受け入れる双方向的海外ボランティアプログラム (MOP) がスタートした。また、明学生のボランティア意識を調査するために行った「在学生意識調査」や「新入生ボランティア活動アンケート」は、こうしたプログラムを企画し見直していくうえで重要なデータとなった。

その他にも、「特色GP」助成とは直接関わりはないが、社会貢献活動でのリーダー育成を目指す取り組みとして、2004年度には (財) 横浜市国際交流協会 (YOKE) との共催による「国際交流・協力機関体験・研修プログラム」 (現名称は「国際機関実務体験プログラム」) がスタートし、2005年度にボランティアセンターが主催した「次世代育成~リーダー講座」は2006年度から開講された明治学院共通科目「ボランティア学」の一科目へと発展していくなど、教育支援という点でさらなる広がりを見せた。


GP助成を受けてリニューアルしたボランティアセンターサイトのトップページ

アメリカNPOプログラム報告会終了後、達成感でいっぱいの参加学生が来場者とともに
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「特色GP」終了後の現在

文部科学省からの助成が終了した2007年度は、学内に新設された「学内GP」に採択され、引き続き「学生支援の強化」「地域との連携」「ボランティア情報の充実」をポイントに置き、さまざまな取り組みを行った。学生支援の強化という点では、「特色GP」助成によりスタートしたタイ・スタディツアーを継続して実施する一方で、アメリカNPOボランティアプログラムおよび海外ボランティアプログラム (MOP) を単位こそ与えないものの「事前研修や事後の報告会までの約半年におよぶ内容の体験学習プログラム」と位置づけた。これをきっかけに自分の活動範囲を広げていく学生が出ており、手応えのあるプログラムとなりつつある。他にも、ボランティア活動を行う学生や団体のネットワーク作りのための情報交換会の実施、「明学グッズ」の売り上げの一部を積み立てて運用する「ボランティアファンド学生チャレンジ賞」によるボランティアグループへの助成、ボランティアセンターの学生スタッフやプログラム参加者、活動先との交流と活動活性化を図る「ボラセンまつり」などを行った。

また、地域との連携という点では、白金・横浜それぞれで、キャンパス近隣でのプロジェクトを本格稼動させた。白金では新橋にある港区福祉プラザ「さくら川」を運営する社会福祉法人長岡福祉協会との連携プロジェクト、横浜では小田急自治会とのコラボレーション企画がたちあがり、いずれも、学生がグループやチームとなり、活動先およびボランティアセンターとの話し合いや協働を通して自分たちの活動を創出していく試みとなっている。

ボランティア情報の充実という点では、キャンパス周辺のボランティア活動先を開拓し身近なボランティア情報として学生へ紹介し、学生と外部団体が交流できる場を設定する工夫も行った。こうして集められた情報は学生からも好評を得ており、外部団体とも顔の見える関係を築くよい機会となった。


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今後の課題

文部科学省による助成と大学をあげてのサポートを受け、この4年間でボランティアセンターは大きく形を変えた。白金・横浜にセンターを置き、現在では教員2名、職員2名、さらに専門職としてコーディネーターを常勤2名、非常勤2名、その他に派遣社員およびアルバイトをそれぞれ1名ずつを配している。事務組織のひとつでありながら、それぞれが役割を担って、相補いながら仕事を進めている。

他大学では、サービス・ラーニングや地域活性化への貢献など、それぞれの独自性を打ち出しながら組織的な取り組みを行い、その役割をボランティアセンターが担うというケースが増えている。ボランティアセンターとしても、今後は相談業務や情報発信、学生スタッフの育成など本来のセンターとしての仕事を大切にしながら、これまで行ってきたさまざまな取り組みを体系化しつつ、学生の活動ステージにあわせた本学独自の教育支援のあり方をさらに模索していきたいと考えている。

 

※本文中の役職、組織名は冊子発行当時のものになっております。
※当ページの内容は、冊子版「FD Report」の内容をそのまま転載しています。

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