法学部の理念
法学部の理念・教育目的
明治学院大学法学部は、1966年に法律学科、1990年に政治学科、2000年に消費情報環境法学科を開設し、現在、3学科を擁しています。法学部全体としての理念および教育目的、また、3学科の個別的な理念および教育目的は下記のとおりです。
なお、この理念・教育目的自体は抽象的な表現とならざるを得ず、具体的には各学科のカリキュラムを中心にその実現がなされるようになっております。各学科の内容については、各学科のページにお進み下さい。
ところで、法学部では、これらの理念・教育目的を達成するため、主にカリキュラムの工夫や日々の学生指導を行ってまいりましたが、これまでその成果をフィードバックする方法があまりありませんでした。そこで、今回、HPを通じて在学生、保証人、卒業生の皆様から、これらの理念・教育目的についてのご意見、さらには、ご自身のご経験から、これらの理念・教育目的がどのように達成されているか、または達成されていないか等のご意見やご要望を頂戴したいと考えております。法学部改革のために、皆様の貴重なご意見を反映したいものと存じます。
なお、ご投稿にあたりましては、恐縮ですが、氏名、学籍番号、卒業年次等を明記の上、下記のメールアドレスにお送り頂ければ幸いです。よろしくご協力のほど、お願いします。
理念・教育目的等意見 メールアドレス
dean@law.meijigakuin.ac.jp
2012年10月1日
法学部長 渡辺 充
法学部全体としての理念・教育目的
法学部3学科に共通する教育理念・目的は、明治学院大学の建学の精神であるキリスト教主義教育の伝統にのっとり、弱者に優しい眼差しを向ける精神を身につけ、憲法が目指す自由で平等な人間関係の中で、専門性を身につけて自らの基盤をしっかりと持ち、本学の法学部卒業生でなければ果たせないような人材を育成することである。
この教育理念のもと、法律学科と政治学科では、一貫して本学の建学の精神を学問に具体的に反映させるべく、法学や政治学が、本来、社会の平和と人々の幸福を目指すものであったという出発点に常にたちかえり、研究・教育活動を行ってきた。
また、2000年に新たに開設した消費情報環境法学科においてもこの精神を受け継ぎ、現代社会における情報弱者たる消費者を保護し、企業対労働者の関係ではともすれば弱者となる労働者問題、さらには地球的規模の環境問題を、人間の尊重、弱者救済の視点から研究・教育するものとして今日に至っている。
こうした法学部の理念や目的は変更する必要はなく、法学部ではこの理念の実現に向けて努力する教育、研究の営みが日々行われているところである。
法律学科の理念・教育目的
法律学科は、法律を学び、法律と歩む「真の法律家」を養成することを教育目標に掲げている。「真の法律家」とは、その職業や地位にかかわらず、リーガルマインドを備え、法的知識をもった健全な市民を指し、法律という技術をよく知り、よく使いこなすことにより、社会的責任(本学の教育理念たる“Do for others” 他者への貢献)を果たしうる人間を意味する。本学科では、リーガルマインドとは、物事の認識、善悪・是非の判断・決定過程において、法的な観点から総合的に問題解決を行う能力にとどまらず、こうした能力を身につけた学生が社会に出て、賛成し得ない場面に接したとき、職を賭してでも「声」をあげる勇気、責任をとる・筋を通す、自分の正しいと思うことを主張できる能力をも意味するものと捉えている。
こうした学生を養成するために、本学科では、変動する社会と法を冷静に見つめ、社会問題を解決する能力を育む段階的・系統的学習課程を用意していることが特徴である。すなわち、法科大学院進学、各種国家試験・資格の取得、一般企業就職、公益活動に従事する等の学生の進路・関心にあわせて、授業科目を選択できる仕組みを整えている。開講科目も、実定法分野を中心に据えて、国際的な企業活動・消費者・環境などの先端分野の科目や、法の歴史・思想・哲学および外国法を研究する基礎法分野の科目など、学科科目だけで130を超える科目を提供している。また、これらの科目から学生が段階的・系統的に学習できるよう、学科科目群による必修・選択必修制を採用し、学生の進路・指向にあわせた学習モデル策定して履修指導を行うとともに、実定法分野においては、導入→基礎→基本→発展・定着と段階を追って理解が進むようにカリキュラム構成も工夫されている。 さらに、弱者に優しい眼差しを向ける精神を身につけるとの見地から、2007年度より法律学科アクションプランとして、「成年後見法制」に関する科目群を設置して、本学学生のみならず港区民など一般市民にもこれらの講座を広く公開し、学生と市民が一体となって現在そして将来にわたる身近な社会問題に取り組むなど、本学の理念たる「Do for others(他者への貢献)」を実践していることも本学科の特徴といえよう。
消費情報環境法学科の理念・教育目的
先端分野の実践的な法律を、コンピュータ技術を活用して学ぶ。これが消費情報環境法学科のコンセプトである。“Do for Others”を教育理念とする本学で法律を学ぶ目的は、身につけた法律知識と情報技術を駆使して、社会で法的紛争に直面している人々を助け、私たちの生存に不可欠な自然環境を守り、社会的弱者の境遇を改善するために奉仕することにある。本学科では、その具体的な適用場面として、卒業生が社会で実際に直面する先端分野の法律問題である、(1)消費者法、 (2)企業活動法、 (3)環境法の3分野を中心にカリキュラムを組み立てており、現代社会で起きる様々な問題に適切に対処できる応用力を備えた人材の育成を学科の教育目標としている。
また、先端分野の法律問題は、その内容が急速に変化、発展していくことを特徴としており、本学科ではこれを効率的に学習するために、コンピュータネットワークの技術を活用している。コンピュータを用いた情報の収集・処理・発信の技術を「道具」として使いこなし、情報の洪水に押し流されることなく、自ら主体的に情報を取捨選択できる能力を養うことをも、併せて教育目標としている。
政治学科の理念・教育目的
政治学科では、専門的知識を学ぶことに加えて、常に現実の社会との接点をもてるようにカリキュラムを工夫し、「教養ある政治的市民」の育成を教育理念・目的として掲げている。「教養ある政治的市民」とは、言うべきときに言うべきことを言える人間であり、さらに、言うべきことが言えない境遇にある人々に代わって発言する勇気と、他者への境遇への共感と想像力をもつ人間であると考えている。
公共・公益を肌で感じ、行動できる人材を育成するために、政治学科では、①少人数で学ぶ、②理論と社会の現実の両面から学ぶ、③参加・活動から学ぶ、④社会での活かし方に対応して学ぶという特徴を有し、社会を感じとるための様々なカリキュラムを作っている。
少人数制の特徴は、1年次のゼミ形式の演習や3・4年次のゼミ演習に、理論と現実の両面を知るという特徴は、フィールド調査・活動の報告書を作成するフィールドワーク、ゼミによるフィールド調査、実務家によるリレー講義形式の総合講座(読売新聞社等との連携)、政治家を招聘しての講演会等に表れている。また、参加・活動型プログラムの特徴は、1年次の少人数ゼミを単位としたゼミ対抗の発表・討論会、企業等での就業体験を行い報告書を作成するインターンシップ、3・4年ゼミによる他大学等とのインターゼミ等に表れている。
さらに、討論会の開催を教員が主導するのではなく、上級学生が企画から運営までを行ない下級生の討論の指導も担うという点は、本学科のユニークな特色であり、こうした柔軟なプログラム運営の下で、社会と関わりながら、学生の自主性と自主的研究を促進することができると考えている。そして、何のために学ぶのかという問題意識を涵養する人材を送り出すために、社会での活かし方に対応するようなカリキュラムの系統化も行なっている。
