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実り多き大学生活を

倉重八千代

 新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。

 4月からは、明治学院大学法学部にて民法関連の科目を担当します。どうぞよろしくおねがいいたします。

 私の専門分野である民法は、財産関係を規律する財産法(総則・物権・債権)と家族関係を規律する家族法(親族・相続)の2つに大きく分けることができます。私は、これらの中でも特に、財産法を中心に、その原則を修正する特別法や外国の民法なども考慮に入れた研究を行っています。

 民法は、私たちの経済的あるいは家族的な社会生活関係を規律しようとする、日常生活に最もかかわりのある法律であるといえます。当然ながら民法の扱う対象は非常に広く、みなさんがこうして大学で学ぶことができるのも、大学との「在学契約」が結ばれているからであり、その契約についても民法の規律の対象となっています。

 ところで、今後、私たちが日常生活を送る中で、さまざまなトラブルに巻き込まれてしまうことがあるかもしれません。最近では、消費者問題、環境問題、あるいは、コンピューターネットワークなどの情報システムに関係した新しい法律問題も多く見られ、問題は複雑化しています。そのような場合、民法を始めとする法律は、これらの問題を解決するという役目を果たすことになるでしょう。しかし、私たちが、ただこれらの法律を知っているだけでは、問題解決に至るには難しいかもしれません。これらの法律は活かされないかもしれません。常に、何が問題となっているのかを見極め、当事者の対立利益などを意識しながら、一定の法的プロセスを経て論理的に適切に判断し、解決へと導くことができるようにならなければなりません。これは大変難しい作業だと思います。それができるようになるためには、常に問題意識をもって、着実に法律を学んでいくことが重要になってくると思います。そして、大学で学んだことが、現代の難しい社会で生きるための、みなさんの道標になってくれればと思います。

 大学生活を送るにあたって、今何をやるべきかを自覚し、自分自身が目標を持って、自主性をもって行動して欲しいと思います。自分で考えて、決める、それを実行して、結果を得る。今後、大学生活のいろいろな場面を通して、自分の責任において、自分でやらなければならないことに多く遭遇するでしょう。まだ、自分が何をやりたいかがはっきりしない場合は、まずはその多様な選択肢から、自分がやりたいことを探すということから始めてみてはどうでしょうか。

 4年間は長いようでいてあっという間に過ぎ去ります。卒業するときに「自分はこれを成し遂げたんだ!」という自信を持てるようなことが1つでもあるといいですね。そして、この4年間をどのように過ごすかが、皆さんの将来に対して決定的な影響を与えることになるでしょう。

 どうか、今ある貴重な時間や恵まれた環境を無駄にすることなく、目標をもって、自主的に多くのことを体験し学び、実り多き大学生活を過ごしてほしいと思います。

 みなさんが自己の潜在的な能力を十分に発揮し、実り多き大学生活を過ごせるよう、私自身も努力していきたいと思います。さあ今日から一緒に始めましょう。