新入生のみなさんへ
圓山 茂夫
みなさん、入学おめでとうございます。
大学は自由があふれているところです。この時間を活かして、ご自分のやりたいことを深め、できることを伸ばしていってください。
私は、昨年3月まで兵庫県庁で消費者行政に携わっていました。大切なことは他の先生方が書かれていますので、簡単なメッセージを3つだけ。
1.世の中は勧誘だらけです。「街を歩いているとアンケートなどと呼び止められた」「見知らぬ人から電話がかかってきた」「中学・高校時代の同級生からサイドビジネスに誘われた」…。順に、キャッチセールス、アポイントメントセールス、マルチ商法と呼ばれます。どれも、若者を狙って数十万円もする商品を売り込むやり方です。
法学部生が、こんな商法の被害にあっていたらシャレにナラン。
勧誘されたり、契約してしまったときは、大学事務室や近くの消費生活センターに相談して被害を防ぎましょう。
勧誘されたらどうなるのか好奇心が押さえられない人は、『ついていったらこうなった』(多田文明著・彩図社)という文庫本を読めばわかるので、実生活ではついていかないように。※紹介した本は、大学の図書館に入っているので借り出しできます。
2.私は学生時代、法律の講義が嫌いでした。社会人になってから消費者法の勉強を始めると面白くなりました。たぶん、学生当時は世の中の出来事と、学説の対立や法律条文の解釈の結びつきがよく分からなかったのだろうと振り返っています。
みなさんの中で、法律の講義がすんなり頭に入る人は素晴らしいですが、そうでないと感じる人は、映画や小説から近づいたらどうでしょう。
映画が好きな人は、『シネマで法学』(野田進・松井茂記著・有斐閣)に紹介されている映画をレンタルビデオ店で探す。小説が好きな人は、真保裕一のミステリーの中で、食品Gメンが主人公の『連鎖』、公正取引委員会調査官の『取引』。最近の欠陥自動車事件を題材にした池井戸潤の『空飛ぶタイヤ』、県庁の観光部局が舞台の有川浩の『県庁おもてなし課』など。
3.みなさんは卒業するころには、ただ「講義の話を覚える」だけではなく、「講義にヒントを得て自分なりに資料を調べて、自分の意見を述べる」ことができるようになっていると思います。
まず、講義などで紹介された本や資料を、図書館や書店などで探せるようにしましょう。次は、その分野に関する主要な情報を、図書、雑誌、インターネットなどを駆使して自分で探し出し、比較検討して自分の意見を組み立てる、という段階ですが、これは演習(ゼミ)などに参加して身につけてゆきましょう。