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大学生活にあたって

大木 満

 新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。
 これから4年間、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 ところで大学に入学すると、みなさんは、高校までの学校生活とは異なる面が多いので、慣れるまでは戸惑われることもあるかもしれません。そこで、大学生活の心得みたいなことを多少なりとも述べたいと思います。

 まず、大学生になると、比較的自由に自分で時間を使うことができます。一部の必修科目を除けば、自分で選択した科目だけを履修すればよく、出席をとらない授業も比較的あります。したがって、時間の使い方は、かなり個人の裁量に任されます。勉強するのも遊ぶのも個人の自由です。その代わり、当然、責任も伴うことになります。講義などをサボりすぎると、単位が取れず、留年することになってしまいます。・・・ともかく、大学時代には、時間が十分にあり、まとまった長期の時間もとれます。社会に出ると、なかなか好きなように時間がとれなくなり、大学時代に○○をしていればよかったと後悔しても後の祭りです。是非、この大切な時間を有効に使って、大学時代にしかできないようなことに積極的にチャレンジして頂きたいと思います。
 また、高校の時までと同じ意味での「クラス」は大学には一般にありません。したがって、年間を通じて共通の授業を同じクラスメイトで受け、学園生活全般を同じクラスメイトとともにいつも一緒に過ごすということはありません。したがって、最初のうちは大学で自分の居場所がないと感じる人もいるかもしれません。でも、心配はいりません。すぐに友人もできるものです。大学で、多少なりとも今までと同じ「クラス」的役割を果たすのが、語学の授業のときのクラスやゼミ(演習)などだと思います。とりわけ、ゼミや学内行事などに積極的に参加して、生涯の友を作ってください。
 さらに勉強面についてですが、第一に、大学で学ぶ多くの専門分野、とくに法律系科目は、実質的には、大学生になってからはじめて学ぶものがほとんどで、入学時の4月の時点ではほとんど差がないということです。したがって、どこの大学でも学生は一斉にゼロの地点からスタートするといっても過言ではありません。今まで勉強をまじめにやってきた人はそのまま継続して、今までちょっと怠けていた人は気を取り直して、気持ちを「リセット」して頑張ってください。
  第二に、大学で勉強するものは、答えが一つとは限らず、あるいは答えが見つからないものも多いという点も、高校までの勉強とは大きく異なるところだろうと思います。答えが一つに決まっていないので、不安に思うかもしれませんが、自分の頭で試行錯誤しながら、自分が正しいと思う答えを考えてみてください。その際、条文を操りながら論理的に導き出していくことに留意することが重要です。法律を勉強することは、よく言われるように、条文・判例・学説を単に丸暗記することではなく、「条文の運用法」「論理の展開の仕方」を学ぶことでもあるのです。
  最後に、法律の勉強をはじめたが、どうしても馴染めない、面白くないという場合です。とくに法律学には、難解な専門用語・条文・判例などの壁があり、アレルギーを起こす人もいるかもしれません。民法の大先生である故・川島武宜先生も、はじめのころは、法律学とは「パンのための学問」のような気がして、他の学問に対して引け目を感じ、かつ講義の内容もわからなくて面白くなかった、というような趣旨のことを述べていたくらいですから、心配はいりません。とりあえず、3年間、騙されたと思って猛勉強してみてください。そうすると、多少はわかってくるものです。多少でもわかってくると面白くなってくるものです。面白くなれば、関心や興味もわき、勉強も自然と進むものです。……では。