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「手続法」と「アメリカ法」への出合い

田村泰俊

 私が,法学部1年生となったのは,もう35年以上前のこととなります。

 当時,私の入学した法学部では,明治学院大学法学部での法学基礎演習に相当するやはり1年生のための演習がありました。

 入学の時,法というイメージが罰や強制という点で一番つかみ易かったためでしょう。刑法の先生の演習を選択することとしました。

 しかし,入学後,数ヶ月たつうちに,卒業のためには,当時3割は不合格となっていた必修科目たる刑事訴訟法が学生のクリアーすべき現実的カベであることを周囲の人々の話から知るようになりました。

 刑事訴訟法は,3年時配当課目でしたが,オクビョーな私は,何とか4年間で卒業したいという一心で,もぐりで授業に出てみることとしました。これが,「手続法」とのまさしく運命的な出会いであったわけです。

  そこでは,刑事訴訟法の中で,憲法31条や行政手続についても先生は熱く学生へかたりかけてくれたことを今でも忘れることはできません。

  かつて,私は,学会発表として「民事」,「行政」,「刑事」手続の流動化という視点で報告を担当したことがあります。そこでは,刑訴の中で,憲法や行政法についても視点が提供されていた当時の先生方の講義が,自らの考えのスタートだったことを再めて思い起こしたりもしたものです。

  そして,当時の講義には,もう1つの特質もあったようにも思います。それは「手続」という法の考え方が,アメリカ法に基づいていることを知ったことでした。

  このような視点から,大学院では,刑事手続の発想を行政法に応用しているアメリカ行政法の研究に入っていくこととなったのです。

  みなさんは,大学に入学し,法学部で様々な先生方の講義や演習にふれてゆくことと思います。その講義や演習の中で,きっと,みなさんの将来に継がる考えを見つけることが,かつての私のように,できるのではないでしょうか。

  私の経験から,ぜひ様々な講義に出席し,多くの先生方の考えに,みなさんの将来の考え方の方向性を見つけるために,接してほしいと思っています。