学んだことを生かし、
安心なくらしを支えています

独立行政法人国民生活センター
紛争解決委員会事務局

小池 輝明さん
2010年度卒業

消費者法をもとに、
「紛争」の和解をめざす

私は今、独立行政法人国民生活センターに勤務しています。当センターでは、「消費者基本法」に基づき、国や全国の消費生活センターなどと連携して、皆さんに知ってもらいたい消費者問題や、安心・安全な生活を送る上での重要な情報を集めてトラブルや被害の未然防止・拡大防止に努めたり、苦情相談解決や問題点を情報提供するための商品テストの実施、さまざまなメディアを通しての情報提供を積極的に行うなど、消費者の安心なくらしの支援に努めています。

当センターの特徴は、「裁判外紛争手続き」(ADR=Alternative Dispute Resolution)を行っていることです。トラブルが起き、「裁判はお金も時間もかかるから大変だけれど泣き寝入りはしたくない」「直接交渉では解決できそうにない」という場合、学者や弁護士で作る紛争解決委員会へ和解の仲介や仲裁を申請してもらうことで、第三者に関わってもらいながら裁判を起こさずに問題解決をめざすものです。

実際の事案としては、高等学校の施設充実費の返金、結婚式の解約、タレント契約の解約、パソコンレンタル付プロバイダ契約、インターネットオークション、まつ毛エクステンションの事故に関する紛争……など、さまざまです。皆さんにとって身近な問題もあると思います。

私は入社してすぐ紛争解決委員会の事務局に配属され、主にADRを実施するための業務を行っています。相談の受付からADR手続きの調整、期日(話し合いの場)の運営やサポートが中心です。

消費者問題は、日々新しい問題が発生しています。当センターは、多様化・複雑化していく消費者問題に取り組む機関なので、私たちも常に最新の知識が求められます。大変ですが、新しい問題と向き合うたびに知識と経験が積み重ねられていきますし、その積み重ねが消費者のためになると思うと、毎日やりがいがあります。トラブルを人と人との話し合いの場で解決する中で、時にはシビアな状況判断も必要になりますが、和解が成立して「世の中の紛争が一つ減った」と実感できると、やはりうれしいですね。

プロフィール

小池輝明 (こいけ・てるあき)
1988年東京都生まれ。消費情報環境法学科在学中は、角田真理子准教授のゼミに所属。また、留学制度を利用してのドイツ留学や、インターンシップ制度を利用して地方自治体の消費生活センターで消費者行政の仕事を体験。大学卒業後、2011年4月に国民生活センターに入職。消費者問題専門の紛争解決委員会事務局としての業務を行う。「大学に入ってすぐ、アルバイトを掛け持ちして“貯金”していたので、大学の制度を利用していろんなことにトライできました。貯金も大事です!(笑)」

国民生活センター

「自分のベース」ができる学生時代
どこで、何をやるかが大事!

高校時代の私は正直、大学や学部、学科の違いがあまりよく分かりませんでした。自宅が近いということで明学進学を決め、「何か変わったことをやっていそう」という気楽な思いで、消費情報環境法学科を選びました。当時は自分が消費者であるという意識も、消費者問題への関心もほとんどなかったですね。

しかし、消費情報環境法学科の授業で、買い物や電車に乗る行為でさえも「契約」であり、その「契約の効力は絶対」ということを学んだ時は新鮮でした。私たちは日常生活の中でさまざまな契約行為を行っていること、さらに、消費者と事業者のギャップを埋める「消費者法」という法律があることを知り、消費者問題についての興味がわいてきました。

3年の時は、消費者問題を学ぶことに力を注ぎ、大学のインターンシップ制度を利用して、地方自治体の消費生活センターへ行きました。そこは多重債務で困っている人のために先進的な取り組みをしているセンターで、実際に相談の場に参加させていただきました。他にも、高齢者や学生向けの出前講座を見学したり、多重債務者を支援するNPO団体の方にお会いしたりと、2週間という短期間でしたが、消費者問題と消費者行政の現場にふれることができました。

また、私は在学中に消費生活専門相談員と消費生活アドバイザーの資格も取得しました。明学には専門資格取得のための講座も充実しているので、在学中に消費者関連資格取得に向けて勉強している学生も多かったです。学外では消費者団体に参加したり、株取引をやってみたりと、いろいろなことに挑戦する中で、「国民生活センターで消費者行政に携わりたい」という思いが大きくなっていきました。

学生時代に学んだことは今の仕事に直結しているので、現場でとても役立っています。特に私の場合は、入社前に仕事に必要な知識が備わっていたので、大学で学んだことを現場で生かすことができたように思います。今の部署も、消費情報環境法学科を出ていなければ配属されていなかったかもしれません。

他大学と比べても、明学は学生を支援する制度がとても充実していると思います。何かやりたいことがある時、大学に相談すればなんとかなる、道が拓ける大学です。せっかく素晴らしい制度があるので、その制度を利用しながら是非、学生時代にいろんなことに挑戦してほしいです。

経験を積み重ねる中で、世の中に対する考え方、一人の人間として生きる姿勢など、考え方の基礎が生まれます。自分というベースは学生時代に作られるからこそ、その貴重な時間にどこで、何をやるかが、とても大事だと思うのです。そして、学生時代に経験したことは、社会に出てから確実に自分を助けてくれます。特に、私と同じような仕事には自分の経験や見識が直接仕事に役立ちます。今を楽しみながら、勉強も遊びも目一杯、楽しんでください。「楽しい」ことを思いきりできるのが、明学法学部であると思います。

(所属・肩書きは2013年2月現在のもの)

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