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九華文庫(きゅうかぶんこ)の解説と目録

 初期プロテスタントキリスト教資料研究家、元ルーテル神学校教授・福山猛氏旧蔵の個人コレクション「九華文庫」で、和訳聖書、聖書注解、一般キリスト教書、キリスト教破耶書の四部門約300冊から構成され、明治のプロテスタントキリスト教史および聖書翻訳史にとって貴重なコレクションとなっている。
 福山氏のご厚意により、1973年(昭和48)に本学キリスト教研究所が譲り受け、2000年12月に大学図書館に移管された。2010年には、九華文庫の「和訳聖書の部」を「聖書和訳コレクション」に発展的に統合した。
 明治5年から6年にかけて出版されたヘボン、ブラウン、奧野昌綱共訳の馬可(マルコ)伝、約翰(ヨハネ)伝、馬太(マタイ)伝から、明治9年のヘボン私訳の羅馬(ローマ)までが含まれ、明治10年から13年にかけて翻訳委員社中(ヘボン、ブラウン、グリーン他)によって公式に順次分冊として出版された『新約全書』(全17冊)をすべて揃えている。さらに、ヘボン博士を中心とする東京聖書翻訳委員会による旧約聖書の分冊もほとんど収集されており、これらが合冊して明治21年以降、聖書協会の邦語旧新約聖書となる。このコレクションの中でも、1871年(明治4)に日本国内で初めて出版された聖書であるゴーブル訳『摩太(マタイ)福音書』は、日本に3部しか所蔵が確認されていない貴重資料である。

九華文庫の利用について

 現在、「和訳聖書の部」はマイクロフィルム化されている。マイクロフィルムからの複写版および九華文庫目録は貴重資料庫にあり、閲覧利用・複写は可能である。原本は利用不可。

九華文庫目録

九華文庫目録 (EXCEL / 79KB)