明治学院大学 ホーム  >  ニュース  >  公開セミナー「政治思想の現在」が開講しました。第1回は雨宮処凛さんと高橋源一郎教授の対談「『蟹工船』ブームをめぐって」

公開セミナー「政治思想の現在」が開講しました。第1回は雨宮処凛さんと高橋源一郎教授の対談「『蟹工船』ブームをめぐって」

 公開セミナー「政治思想の現在」が開講しました(12月16日までの全9回シリーズ。主催:国際学部付属研究所)。


 第1回目の10月7日は、国際学部の高橋源一郎教授と作家・ミュージシャンの雨宮処凛さんが登壇。「『蟹工船』ブームをめぐって」というテーマで対談しました。


 セミナーの冒頭、主催者を代表し開講の挨拶に立った国際学部の原武史教授(国際学部付属研究所長)は、「ポスト丸山真男世代の政治思想研究は、理論の精緻化が進む一方で、現実との接点を見失いがちになっている。それを一旦解除したところで、文学、政治、市民運動などさまざまな領域で活躍されている方をお招きし、いわば時代の目撃者の立場からご発言いただくことによって、9回のシリーズを通して、政治思想の現在を掘り起こしてゆきたい」と、あらためてこの公開セミナーの主旨を説明しました。


 続く対談は、ゼミでも『蟹工船』をとりあげた高橋教授が雨宮さんから発言を引き出しつつ意見を述べるかたちで進められ、先ず、精神的に放浪の日々を送っていた雨宮氏が右翼運動に関わり、そこでバンドによる音楽活動を続けるなかで、やがて左翼へと転じて現在の活動に至る経緯が語られました。次に、そこから見えてくる現代の若者の貧困労働状況や、その象徴的な事件としての大阪ミナミ個室ビデオ店放火など、さまざまな具体的現象が『蟹工船』と照らし合わせられながら分析されました。そして、プレカリアート活動家としての雨宮さんのデモ活動が映像で紹介され、最後に、状況を変革してゆくために現状を訴え発言と意思表示を可能にする場をつくってゆく、という今後への展望が語られました。


 定員300名の横浜キャンパス会場は、若干の立ち見も出る盛況で、約半数が学生、残りが一般の参加者でしたが、60年代の学生運動などを経験されたいわゆる団塊の世代の方々が多数来場され、熱心に聴講し質問されていたのが印象的でした。



 第2回は10月14日(火)、ルポライターの鎌田慧氏をお迎えして「『民主主義』的管理と管理社会」というテーマで行われます。


公開セミナー「政治思想の現在」
http://www.meijigakuin.ac.jp/~iism/openseminar08.htm
開講の挨拶をする原武史教授
対談する高橋源一郎教授と雨宮処凛さん
熱心に聴講する学生・社会人

明治学院大学の教育理念 Do for others