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「2009年賀川豊彦献身100年記念講演・シンポジウム:賀川豊彦と友愛社会の未来」が開催されました。

賀川豊彦の献身100年を記念し、4月29日(水)、「2009年賀川豊彦献身100年記念講演・シンポジウム:賀川豊彦と友愛社会の未来」が本学で開催されました。
(主催:賀川豊彦献身100年記念事業実行委員会、後援:明治学院大学・キリスト教研究所・国際平和研究所)


明治学院に学んだ「賀川豊彦は、100年前、最も貧しい人々と共に生活し、貧困や社会悪と闘いつつ、真の人間性に立つ友愛社会と世界平和の建設のために、福祉活動、労働運動、協同組合運動など、多くの運動を切り開いてゆきました」(実行委員会パンフレットより)。今回の記念講演・シンポジウムは、「人間性がないがしろにされている病めるこの時代に、賀川の志を継承したい」という実行委員会の意志により、賀川豊彦ゆかりの本学を会場として実現したものです。


基調講演「寛容の再生のために」では、最上敏樹国際基督教大学教授・同平和研究所長が「“破格の行動力”を持つ賀川に対する評価には大きな幅がある。しかし重要な事は、賀川の理論を捉えることよりも、むしろその実践活動を継承してゆくことだ」と前置きした上で、冷戦後の世界に未だ平和が構築されないその理由を「平和をつくると称して、”悪の枢軸”などと言いつつ一方的に“悪”を指定する態度、そうやって指定された“悪”を滅ぼしさえすれば平和をつくれるという発想、 つまり“邪魔者を片付ける”ことで平和がおとずれるという考え方」がはらむ矛盾にあることを指摘。そして加害者が特定できない現代社会の構造的暴力情況から如何に暴力を取り除くかという問題に触れつつ、「平和とは共生であり、だから一方的な正義は抑制されるべきであって、"共生のための正義"によって和解を勧めるところにこそ平和が構築される」という主張の中で、賀川の世界国家論を想起させながら、世界に通用する憲法体制としての国際立憲主義を提唱しました。


続くシンポジウム「平和・人権・共生」では、パネリストとして阿部志郎(神奈川県立保健福祉大学名誉学長)、野尻武敏(神戸大学名誉教授)、荒川朋子(アジア学院副校長)、戒能信生(日本基督教団東駒形教会牧師)の4氏が登壇し、賀川豊彦記念松沢資料館の加山久夫館長(明治学院大学名誉教授)の司会のもと、福祉、協同組合運動、農、宗教の視点からそれぞれ賀川豊彦の業績を多面的に語ることにより、その社会運動家としての姿をあらためて浮き彫りにしました。


約550名を収容する会場はほぼ満席の盛況で、賀川豊彦に対する関心の高さをうかがわせると同時に、今後引き続き行われる「賀川豊彦献身100年記念事業プログラム」への期待を感じさせました。


【賀川豊彦献身100年記念事業オフィシャルサイト】
 http://www.kagawa100.com/
基調講演をする最上敏樹教授
シンポジウムで賀川を語るパネリスト
会場はほぼ満席の盛況ぶり

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