沖縄から平和を考える旅

「誰も戦争など望まないのに、なぜ戦争は起こるのか」

この疑問は現代も解決されずに残ったままです。そして、多くの学生達がこの旅で直面する数々の疑問もこのテーマを抜きには語れないのです。

沖縄は過去の戦争における被害地という姿と共に、現在も軍隊駐屯のゆえに苦しんでいるという一面があります。実際の戦禍と、軍隊が駐屯するという現実が潜在的に抱えている問題点を学べるという意味では、沖縄はまさに、「平和について考えさせられる」島といえるでしょう。

もちろん、沖縄はリゾート地としての魅力にも溢れています。日本列島の中で唯一亜熱帯に属している風土はまさに独特のものであり、誰もが一度は「行ってみたい」と思う地域ではないでしょうか。日本の一部でありながらどこか異国情緒の漂う島。それが沖縄なのかもしれません。

宗教部の旅では沖縄の首里城や平和資料館などを訪れるだけでなく、観光地ではない所、たとえばガマと呼ばれる自然壕(これは沖縄戦の時に住民達が避難したり、軍の野戦病院分院などがおかれていた洞窟です。)や、米軍のヘリポート移設の候補地である名護市辺野古の海岸、「ゾウのおり」と呼ばれている読谷村の楚辺通信所なども訪ねます。

資料館や博物館のように、その場に出掛けて行って悲惨な歴史を知ると共に、畑の奥や山の上、人々の生活の中にひっそりと今も残る戦禍の「物言わぬ証人」たちとの出会いの中で過去の戦争体験を聞き、米軍基地をめぐる闘争の歴史を知ることで、「戦争が起きていない状態=平和」であるとはいえないと感じます。

何より島自身が私達にそう問い掛けてくるのです。

「あなたはこの沖縄の姿を見て、ここが平和であると感じられますか?」
と。