コラム「キャンパスCLINIC」

新入生の方々、在校生の方々に

白金通信2005年05月号

このコラムを読まれる頃には、桜の季節は終わり、新緑の季節になっていることでしょう。毎年同じような自然の営みですが、よく観察すると昨年との違いに気がつくことができます。
私は五色の椿を育てていますが、毎年少しずつ大きくなっていきます。蕾の数が少しずつ増えていきます。また鳥が運んできた木が一人生えしはじめています。しかし紅葉は、虫がついて、とうとう枯れてしまいました。水をやりすぎた鉢のベゴニアは根腐れしてしまいました。
このように身近な自然を見ていると様々な変化に気がつきます。年年歳歳万物は変化を遂げていきます。気がつくかどうかだけのことであって、全ては変化しています。
体の細胞も常に変わっています。爪が伸びて、髪が伸びて、垢が出て、古いものは新しいものに変わっていきます。私たちは昨日の自分と今日の自分が同じであるということを当然のように考えていますが、よく考えてみると毎日、刻々私たちは変化をしているのです。
全てが変わるということを受け入れることが大切であると思います。ことによると、あなたは、最近つきに恵まれていないかもしれません。あるいは、とても強運の持ち主で、ことごとく成功しているかもしれません。しかし不思議なもので人生はどこかで
「帳尻が合う」もののようです。つまり、今はあまりよくなくても諦めないでください。いずれ時期がくれば、潮が満ちてくれば、良いことが訪れるかもしれません。
今は絶好調という人もいるでしょう。そのうち反動期がくるかもしれません。何をやってもうまくいかない日々がくるかもしれません。変化は自然につきものです。三寒四温が典型です。冬から春への移行期には、冬の大気と春の大気の戦いがみられます。しかし次第に冬将軍が力を落としていきます。
自然界にある私たちも同様です。つまり、常に変化する存在であるわけです。変化するという前提で考えれば、動揺することも少なくなってくるでしょう。いずれ、今の苦悩のトンネルから抜け出る日が来ると信じて欲しいと思います。絶好調だと有頂天のあなたの場合は、いずれ落ちるときがくることを、密かに考えておいてください。
もうひとつ大切なことは変化の兆しを読むことです。察知するわけです。その時には帆をあげて風を捉えることが大切です。いつも順風とは限りません。順風を捉えるためには、常日頃風を読む訓練をしておきましょう。こういう「風を読むこと」、「風を帆に捉える方法」はカウンセリングの中でも学べるものです。五月の爽やかな風をいっぱい帆に受けてください。

心理相談担当校医 島 悟