明学・大槌町吉里吉里復興支援プログラムブログ

2017年9月15日

2017年 ふるさと科

 涼しい風が吹く頃となり、暑さもだんだん和らいで参りました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。9月4日から7日にかけて行った、ふるさと科の活動についてご報告させていただきます。
 ふるさと科は大槌町が震災後に導入した小中学部の復興教育で、子どもたちに吉里吉里や大槌の文化・伝統を知ってもらうことを目的としているものです。ふるさと科では地域の方が授業に参加して直接教えています。今回私たちは吉里吉里学園小学部3年生の吉里吉里弁の学習に参加させていただきました。

 9月4日(月)
 大槌町浪板にある不動滝に訪れました。緑豊かな山道をずっと歩き続けると、まさに吉里吉里カルタにあるように霊気のみなぎる不動滝がそこにはありました。
 夕方には、吉里吉里学園小学部の先生方と次の日から始まるふるさと科の授業に向けて打ち合わせをしました。予定表を確認しながら進められていく打ち合わせに、不安と緊張を感じました。

 9月5日(火)
 私たちの活動するふるさと科の授業は2・3時間目だったので、主にボランティア活動は午前中にありました。
 最初の授業では、3年生と仲良くなるためにドッヂボールをやりました。私にとって初めて吉里吉里の子どもたちと触れ合う時間でしたが子どもたちはとても気さくで、すぐ打ち解けることができました。3時間目からは本格的にふるさと科の授業が始まり、吉里吉里カルタを使ってカルタ遊びをしながら、私たちの作った○×クイズに挑戦してもらいました。第1回の課題は、吉里吉里カルタで遊びながら、意味の知らない言葉や、言い方が分からない言葉、不思議に思ったことなどをまとめることでした。子どもたちは遊び感覚で吉里吉里弁の疑問点や気になったことなどに注目することができました。
 午後は、震災発生直後から町長をされていた碇川前町長にお話を聞く機会がありました。震災発生直後の活動や吉里吉里のこれから、震災遺構の問題など沢山の貴重な意見を伺うことができました。今まで出会ってきた吉里吉里の方とは考えが違うところもあり、皆さんそれぞれの想いがあることを改めて感じました。私たち学生が、これからどういった支援ができるか考える機会となりました。

 9月6日(水)
 この日の授業では、前日のカルタ遊びを通して疑問に思ったこと、気になったことなどを、吉里吉里弁のことをよく知る地域の方に伺う時間でした。今回の課題は、地域の方々に吉里吉里弁の意味や言い方を教わって、使ってみることでした。子どもたちは非常に積極的に質問し意味や言葉の由来を知るたびに、早速その言葉を使い文字に懸命にまとめるなどして、新しい発見や新しい気づきがありました。
 午後は、大槌北小福幸きらり商店街に行きました。そこは二階建てプレハブの建物で、飲食店や美容院などが軒を連ねていました。私たちはそれらの店の一つ、大槌手作り工房シフォンさんで、おいしいシフォンケーキをいただきました。

9月7日(木)
私たちの活動最終日であるこの日の授業は、文化祭で伝えたい吉里吉里弁を絵日記にまとめることでした。子どもたちは、吉里吉里カルタの気に入った札や気になる札にまつわる絵を描き、分かったこと思ったことを思い思いに書いていました。そこでは子どもの豊かな感性や心情に触れることができ、私にとってこの時間が子どもと触れ合った中で最も和やかで有意義な時間となりました。
 午後は「ベルガーディア鯨山」にある「風の電話」を訪問し、電話を設置された佐々木ご夫婦にお話を伺いました。「風の電話」は電話線のつながっていない電話ボックスのことで、電話ボックスのなかにあるノートには大切な人を失った方々の思いが書き記してありました。また、亡くなった人とつながっていることが大切だという佐々木さんの考えを直接伺うことができました。
その後、ワカメのしんさき作業を行っている作業場にお伺いし、実際にワカメのしんさき体験をしました。そこでは、体験をしながら地域の方に、吉里吉里カルタにはない吉里吉里弁を教えてもらうなど沢山のお話を伺うことができました。

今回の活動が私にとってスタディーツアー以来の活動だったため、活動が始まる前は果たして活動に貢献ができるか不安なところがありました。しかし、活動の機会が増えるたびに子どもたちとの関わりや活動することの楽しさに気づくことができました。今回の課題点をしっかりと見つけ出し、これから私たちができることは何か、考え意志をもって活動いたします。
また、お忙しい中今回の活動を受け入れ支えてくださいました、吉里吉里学園小学部の教職員の皆様、大槌町吉里吉里の地域の皆様、子どもたちに感謝いたしております。至らない点ばかりだったと思いますが、ふるさと科の活動に参加できたことは私たちにとって大変貴重な経験となりました。ありがとうございました。これからも私たちの活動に協力、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

教育発達学科1年
金内俊太