海外プログラム

2016年6月3日

今日は何の国際デー?(5月3日)

 5月3日は、「世界報道自由デー」です。この日は、報道の自由の重要性を再確認し、基本的人権のひとつである表現の自由を尊重するために、1993年に国連総会で採択されました。

 なぜ、5月3日が世界報道自由デーになったのでしょうか。それは、1991年4月29日から5月3日までナミビアの首都ウイントフークで開かれた「アフリカの独立した多元的な報道の促進に関するセミナー」というUNESCO(国連教育科学文化機関)のセミナーで「アフリカの独立した多元的な報道の促進に関するウイントフーク宣言」が採択された日が5月3日だったからです。
 
 みなさん、日本では報道の自由が保障されている、と思っていませんか?

 国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」は、2002年から180カ国・地域を対象に報道の自由度ランキングを作成しています。2010年のこのランキングでは、日本は11位でした。その後、日本はこのランキングで年々順位を下げ、2016年の同ランキングでは、72位にまで落ちてしまいました。ちなみに、1~3位はフィンランド、オランダ、ノルウェーで、主要なところではイギリスが38位、アメリカが41位、フランスが45位、ロシアが148位、東アジアでは台湾が51位、韓国が70位、中国が176位だそうです。私は2016年のこのランキングを見て、思っていたより低いな、と思いました。なぜ、ここまで順位を下げてしまったのかというと、東日本大震災で起きた原発事故の報道や、特定秘密保護法が施行されたことによる報道機関の自主規制が原因だと考えられています。今の日本の報道機関は、自ら報道の自由を放棄している状態なのです。

 「報道の自由は、天から授かるものではなく、闘い勝ちとるべき権利です。しかし、それだけではありません。報道の自由は、各国や文化の間でそれぞれの考え方を交換するために不可欠の媒体です。そして、そうした意見の交換や相互影響なしでは、真の理解や継続する協力関係を築くことはできないのです。」
 これは1999年の世界報道自由デーの際に、当時国連事務総長だったコフィー・アナン氏が寄せたビデオメッセージの中の言葉です。今の報道は他国や異文化を理解するための媒体になることができているのでしょうか。できていないでしょう。それは、政府の圧力のせいでもあり、私たちの無関心のせいでもあります。まず私たちにできることは、ニュースや新聞、ラジオなどの報道を見たり聞いたりすることなのです。そして、報道に関心を寄せるところから始めましょう。

 次回の国際デーは、5月15日の国際家族デーです。みなさんは家族を大切にしていますか?この機会に、かけがえのない家族の大切さを再確認しましょう。


国際学科 2年 橋尾一志

参考URL
国際連合広報センター(1999)「世界報道自由デー」(5月3日)に寄せて
http://www.unic.or.jp/news_press/messages_speeches/sg/1482/ (4月28日取得)

国際連合広報センター(不明) 国際デー
http://www.unic.or.jp/activities/international_observances/days/ (4月28日取得)
『報道の自由度ランキング、日本また順位下げる 特定秘密保護法などが原因』(2014)The Huffington Post
http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/11/world-press-freedom-index-2014_n_4771424.html (4月28日取得)