明治学院大学ボランティアセンター  /  授業との連携  /  明治学院大学 教育連携・ボランティア・ サティフィケイト・プログラム  /  「インテグレーション講座」講師からのメッセージ(中原コーディネーター)

「インテグレーション講座」講師からのメッセージ(中原コーディネーター)

そこにあるのは「ボランティア」ではなく:他者との関係性とそのなかで生かされる自分

ボランティアコーディネーター 中原 美香


私は、「ボランティア活動をしよう」と思ったのは高校生のときに友人数名と「夏休みにそれぞれ何かボランティアする」と約束した一度だけです。当時、おそらく私の頭のなかには「ボランティア=社会福祉」くらいの引き出ししかなく、近くの福祉施設に電話して1日ボランティアしました。そこは重度知的障がい者が昼の時間を過ごす施設で、私は何の知識も技術もなく出かけて行きました。ピアノをすこし弾いて終わろうとしたら、あるとても身体の大きい男性の利用者がすごい勢いで近寄ってきてとても怖くなったのを覚えています。職員の方が「気に入ったみたいだから、もうすこし弾いてくれる?」と言ってくれたので、私の気持ちも落ち着きました。私のボランティアは1日だけでしたが、施設の夏祭りに遊びに行った記憶があります。

その後、アメリカに留学していたある日、近隣の小学校から「日本のことを紹介してほしい」という依頼が留学生のサポートをしているオフィスに入り、日本人数名で行きました。私は、日本から持ってきていた絵葉書を使って日本のことを紹介しました。休み時間には校庭で「かごめかごめ」をやってみたものの、ほかのクラスの生徒たちも興味をもって輪に参加して最終的には100人くらいいたんじゃないかという規模になり、「後ろの正面だ~れ?」と言ってみたものの誰が真後ろかもわからないし、特定したところで別のクラスの知らない子だし・・・と、収拾がつかなくなりましたが、みなで楽しみました。

数か月後、同じクラスに呼ばれてまた行きました。すると先生は、(英語で)こう言いました。

「今日は、ミカが帰ってきてくれました。日本では、だるまに片目を入れてお願いをして、それが叶うと両目を入れます。さあ、もう1つの目を黒く塗りましょう!」

そして先生が片目を黒く塗っただるまを出して両目をいれてくれたとき、とても感激しました。クラスの子どもたちからお礼にともらった絵は、今でも私の宝物です。

その後も、私は翻訳や通訳、イベント運営、教育支援、非営利団体の事務やソーラーパネル設置などの「ボランティア活動」をしてきましたが、私は、「ボランティア活動」としてはとらえていません。「翻訳や教育支援」といった活動をしたいと思って動いただけです。

たとえば「何かスポーツやりたいな」と言っている段階では、自分が何をしたいのか、どういうスポーツで自分らしさが発揮できるのか、あるいはまわりから自分が必要とされているかがよくわからない状態だと思います。そこから、サッカーやテニスといった具体的な種目を選んで経験してみて初めて「スポーツ」の楽しさや苦しさ、フェアプレイ精神の大切さなどが感じられるようになってきます。

ボランティア活動も「ボランティア活動したいな」という段階から、具体的に何か活動を始めてから、さまざまなことを感じ、意義や課題を見出すようになってくるでしょう。私には、みなさんのボランティア活動経験がどの程度かわかりません。しかし、このサティフィケイト・プログラムを修了するころには、多くの具体的な活動や科目の履修を通じて、みなさんなりの「ボランティア活動観」を持っていることを期待します。

そして、ただ語るだけでなく、活動しつづける人になってもらいたいと思います。なぜなら、ボランティア活動は、私たちを多くの人たちにつなげてくれるからです。多くの人とつながることで、私たちの人生は豊かになります。多くの人たちと笑ったり、ときには悔しさや悲しさから共に怒ったり泣いたり、「ありがとう」を言ったり言われたりする、そんな「他者との関係性」のなかで自分が生かされることに気づくからです。

ボランティア活動は「一方的に誰かが誰かに何かをしてあげる」ものではありません。私たちは対等で、頼り頼られる存在です。Do for OthersはOthers Do for Youでもあると思います。ボランティア活動でそんなことに気がつくと、生きていくのも「楽」(楽しい、またはラク)になりますよ。



明治学院大学 教育連携・ボランティア・サティフィケイト・プログラム

お問い合わせ先

ボランティアセンター

  • 白金キャンパス 本館1階 TEL 03-5421-5131 FAX 03-5421-5144(月~金 10時~17時)
  • 横浜キャンパス 4号館1階 TEL&FAX 045-863-2056(月~金 10時~17時)