最近、日本でもアメリカでも、「新型出生前検査」が導入され、子どもをもちたいと願う女性やカップルに重い選択を迫っています。新型出生前検査では、妊婦の血液から胎児の情報が得られます。しかし、その結果によってはさらなる検査が必要になり、最終的に産むか産まないかの決断を迫られることにもなります。 第1部では、国立成育医療センターの左合治彦医師に新型出生前検査の実際についてお話いただきます。そのあとに、わたくしたち「妊娠研究会」が実施している「妊娠と出生前検査の経験についてのアンケート調査」の中間結果を報告します。第2部では、ニューヨーク大学文化人類学部のレイナ・ラップ教授に、アメリカでの新型出生前検査をめぐる社会的・文化的・経済的な課題・問題についてお話しいただきます。ご関心のあるみなさま、ぜひお越し下さい。 |
日時 2013年11月2日(土)13時00分開始(12時30分開場) 場所 文京区男女平等センター 研修室A (本郷3丁目駅[大江戸線、丸の内線]、春日駅[三田線]ほか) アクセスマップはこちら 参加費 無料(定員120名、要申し込み、先着順) ご案内チラシはこちら(約2.4MBです) |
第1部(13時〜)
左合治彦さん 国立成育医療センター副院長・周産期センター長 「日本における出生前検査の現状」
柘植あづみ 妊娠研究会代表・明治学院大学教授 第2部(14時30分〜)
Rayna Rapp(レイナ・ラップ)さん ニューヨーク大学文化人類学部教授 (質疑応答) 17時終了 |
申し込み方法: ※保育あり(先着6名、小学校低学年まで、お子様お一人1000円[保険料50円込み]をご負担下さい)。「こくちーず」より10月20日までにお申し込み下さい。 ※情報保障(ノートテイク等)は、10月20日までに「こくちーず」よりご相談下さい。
お問い合わせ info.ninshin@gmail.com |
レイナ・ラップさん![]() 文化人類学、医療人類学、STS(科学技術と社会)、医療・家族とジェンダー、リプロダクション(生殖)・健康と文化、障害学、1980年代からアメリカで女性学の確立にも尽力し、文化人類学においてもジェンダー、医療の領域を開拓。その貢献に対して2012年度にアメリカ文化人類学会より、学会功労賞を受賞。 著書:Testing Women, Testing the Fetus: The Social Impact of Amniocentesis in America, Routledge,1999年. 胎児の障害や遺伝的な状態が医学検査でわかるようになり、検査を受けた妊婦とパートナーが胎児の重篤な障害や病気を指摘されたときにいかなる「選択」をするのかについて、インタビュー、参加観察から描いた労作。 |
左合治彦さん![]() 産婦人科医で、専門は周産期医学。特に胎児診断・胎児治療ならびに出生前診断などの臨床遺伝学。周産期専門医、臨床遺伝専門医、超音波専門医でもある。 |
柘植あづみ![]() 専門は医療人類学。主著に『文化としての生殖技術―不妊治療に携わる医師の語り』松籟社1999年、『妊娠を考える−<からだ>をめぐるポリティクス』NTT出版 2010年、『生殖技術―不妊治療と再生医療は社会に何をもたらすのか』みすず書房 2012年など。 著書『妊娠―あなたの妊娠と出生前検査の経験をおしえてください』柘植あづみ・菅野摂子・石黒眞理著, 洛北出版,2009年. 2003年に文部科学省科学研究費の助成を受けて「妊娠と出生前検査の経験」のアンケートおよびインタビュー調査を実施、2005年報告書を再編集して刊行。
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研究メンバー 柘植あづみ(明治学院大学)、石黒眞里(明治学院大学)、井原千琴(国立成育医療研究センター・お茶の水女子大学博士課程)、白井千晶(早稲田大学ほか)、菅野摂子(立教大学ほか)、田中慶子(公益財団法人家計経済研究所)、二階堂祐子(明治学院大学博士課程)、渡部麻衣子(日本学術振興会特別研究員・東京大学大学院情報学環) |
本シンポジウムは文部科学省科学研究費の助成を受けて開催しています。 文部科学省科学研究費・基盤研究B「医療技術の選択とジェンダー:妊娠と出生前検査の経験に関する調査」研究課題番号:25283017 |