会話分析を学ぶための道具箱
ここでは、私が相互行為分析を行なうにあたり重宝している(というより、いまや不可欠となっている)道具をご紹介します。いずれもフリーです。
- ソフトウェア
- SndPlay
私の著書『心と行為』でもご紹介したトランスクリプション用のソフト。エディター/ワープロをアクティベートしたまま(つまりこの再生ソフトは他のソフトのウィンドウの背後に入っていても)キーの操作で再生・停止・戻し・送りができます。しかも、戻しを1000分の1秒単位で設定できます。私は、2秒に設定しています。waveでもmp3でも再生できます。
- APlayer
ムービー再生ソフト。音声付のスロー再生ができます。スローにすると声のピッチが低くなるので、それだけは何を言っているのかわかりませんが、言葉のトランスリプトをあらかじめ作っておけば、かなりの精度で動作・身振り・手振りなどを言葉と関係づけていくことが可能です。ただし,基本的にAVIファイル用で,mpeg2は,スロー再生できません.
- Area61 ビデオブラウザ
これも,音声付のスロー再生ができます。こちらは,mpeg2もスロー再生可能です.西阪は,まだ使い始めたばかりで,Aplayでできたことがどこまでできるかまだわかりませんが,かなりの優れものと見受けられます.
- WinX Video Converter
動画・音声の変換ソフト.ビデオで録画した会話を書き起こすとき,上のSndPlayを用いるために,音声ファイルをビデオから引き剥がす必要があります.そのとき,このソフトを使うと便利です.例えば,mpeg2からwaveファイルを作れます.また,mpeg1に変換すれば,SndPlayで動画を再生することもできます.
- Lhaplus
lzhとzipファイルの解凍ソフトです。上の2つもlzh形式の圧縮ファイルになっているので、まずは、これをダウンロードしてください。また、プライバシーの露出度の高いトランスクリプトをやりとりするときは、必ず、パスワードつきの圧縮ファイルでやりとりしてください。とくに大量のトランスリブとをやりとりするとき,Lhaplusで,パスワードつきのzipファイルを作ることができます.
- 参考資料
- データベース
卒業研究では,基本的に自分で集めたデータを自分で書き起こし,分析するということが求められます.が,補足的なデータが必要な場合,以下のデータベースを使うことができるでしょう.
以上は、基本的な道具です。が、もちろんなによりも、あなた自身の分析技術を磨くことがもっとも重要です。この点をお忘れなきよう。