先端分野の実践的な法律を学ぶ
取引で不利な立場にある消費者を守る『消費者法』
~実際に社会で起こっている諸問題に対応する実践的な知識を身につけます~
卒業生はまず第一に消費者として社会生活に臨みます。消費者と事業者との関係は、法律上は契約関係にあたります。契約に関する基本的なルールは「民法」によって定められていますが、民法の大原則は契約当事者の平等です。民法の目から見れば、すべての契約当事者は同じ国民であり、法律はすべての国民を平等に扱わなければなりません。だから契約をめぐって当事者間に争いが起きても、民法はどちらの味方をすることもできません。しかし現実社会の取引において、消費者と事業者は決して平等ではありません。事業者はその分野のプロであって、自分の扱う商品やサービスの長所や欠陥、これから結ぼうとしている契約の細かい条件を知り尽くしているのに対し、消費者は、ほとんどの場合全くの素人です。この両者を法律が平等に扱えば、多くの場合に消費者が損をすることになりかねません。そこで現実の取引で不利な立場に立つことの多い消費者を、不当な取引から保護するための様々な法律が作られています。それが消費者法と呼ばれる法律群です。
- 消費者問題と法
- 消費者行政法
- 消費者法の実務
- 消費者取引特別法1~3
- 高齢化社会と法
- 国際消費者法
- など・・・
これらの法知識は、消費者として自分の利益を守るために役立つだけでなく、企業活動の現場において顧客である消費者に適切な対応をするために、また行政の立場から市民である消費者を保護するためにも役立つものです。
現代の企業活動のルールを定める 『企業活動法』
~企業が活動するために必要な法的な知識、その基盤が得られます~
多くの卒業生は、企業に就職してその経済活動の一端を担います。企業の活動は、日本の経済を支える重要な役割を果たしていますが、その活動が公正に行われるためには、適切なルールが必要です。企業がルールを逸脱した行動をとると、多くの従業員や株主・取引先・消費者に重大な損害をもたらしかねません。他方で、企業活動にあまりに厳しい規制を加えると、われわれの生活を支える経済の活力が失われてしまいます。企業活動のルールは、一方で企業の経済活動を活性化する役割も期待されているのです。また現代の企業では、国際的な取引がその活動の大きな部分を占めています。国際取引を円滑に行うためには、条約や国際機関によって定められた国際的な企業活動のルール、そして取引先となる外国の法律についても基本的な知識を持っている必要があります。これら現代の企業活動が公正かつ活発に行われるために作られている国内外のルールが、企業活動法と呼ばれる法律群です。
- 競争法:企業同士の公正な競争のルール
- 労働法:労働者には正当な待遇を
- 有価証券法:企業間のお金のやり取りは有価証券を使って行います
- 国際取引法:現代の企業には不可欠
- など・・・
地球規模の環境問題に対処する 『環境法』
~環境問題に関する法律など現代法を中心に実践的な法知識を学んでいきます~
どんな立場で社会に出るにしても、今すべての社会人に求められているのが環境保護の視点です。人間のあらゆる活動は、自然環境に何らかの負担をかけています。自然は、ある程度の負担をかけられても自分で回復する力を持っていますが、自然の回復力を超えた負担を加えれば、取り返しのつかない環境破壊を引き起こし、その被害は私たちの子孫にまで及んでゆきます。政府、企業、そして市民が、それぞれの立場で環境を守る行動をとるために、様々な法律が作られています。また、近年問題となっている地球規模の環境問題に対処するためには、条約、国際協定による各国の協力が不可欠です。このような環境保護のための国内外の法制度を学ぶのが、環境法の分野です。
- 環境問題の基礎
- 環境問題の展開と法
- 環境保護と訴訟
- 国際環境法
- など・・・
【ワンポイント】
さらに、環境を守る法制度を考えるためには、自然環境のメカニズムに関する科学的な知識を持っていることが必要です。われわれが排出するどのような物質が、どのような過程をたどって、自然環境にどのような影響を及ぼすのか、それが正確にわかっていなければ効果的な対策を立てることもできません。本学科では、自然環境の仕組みと、人間活動による影響の科学的メカニズムを学ぶ『環境科学』の授業も用意しています。

