ごぶさたしました。2003年度の4年次ゼミナールがどんなだったかを書きます。 はじめに報告しておきますと、ゼミのメンバー(グループ L'art magique)を中心として、1995年から5回+1回の映画上映会(「フランス芸術観賞会」の項を参照)をおこない、2000年にそのまとめとして『〈魔術的〉映画史の試み』という本(フランス文学科刊)を出したころから、 このゼミの通称は《L'art magique》となっています。 今年度の 前期 テオ・アンゲロプロスの映画、ランボーの『永遠』、人形、チェコのアニメーション、土方巽と大野一雄の舞踏、庭園と楽園、など。 後期 ケルトの文化、アイルランドとブルターニュの伝説、メルヘン、メリュジーヌ物語、ランボーの『コント』とブルトンの『ナジャ』、など。 各回のあと、扱ったテーマと関連する映画を大教室で見ましたが、そのうち反響の大きかったものは次のとおりです。 『霧のなかの風景』、『ファウスト』、『悪魔の発明』、『ふたりのヴェロニカ』、『去年マリエンバードで』、『シベールの日曜日』、『マン・レイ全作品』、『ろばの皮』、『ホフマン物語』、『フェリーニのアマルコルド』、『さすらいの二人』、『ノスタルジア』……。 前期の間には佐野史郎の講演、唐十郎の芝居、フランスの庭園についての講演、メキシコの女性シュルレアリスト展、などがあり、後期の間には土方巽・肉体のシュルレアリスム展、合田佐和子展、「旅」展とその講演、「パティオの快楽」展とその講演、などがあって、それぞれがゼミの延長として体験されました。 こうしたゼミナールの具体的内容を知っていただくために、年度末に寄せられた「感想文」のなかから三つ(どのレポートも良かったのですが)を選び、以下に紹介します。さらに参加者全員の卒業論文の題目リストも。 |