8.雑貨めぐり

 私は雑貨が好きだ。雑貨といっても明確な定義は存在しない。そのため、雑貨に含まれる意味はとても広い。日常に必要なもの、文房具、キッチン用品、アクセサリー、インテリア用品、化粧品など多くのものが含まれる。女の子が好きそうな可愛らしいデザインのものが、雑貨には多い。デザイン性が重視され、ファッションやインテリアにおしゃれさをプラスするための小物も多い。普通の日用品といっても、機能だけでは満足できない。デザイン性も重要で、身の回りをかわいいもので埋め尽くすことによって、生活に彩りを加えたいのだ。そのため、雑貨には本当に必要なものも、別に生きていくために必要でないものもたくさんそろっている。機能性を重視したものもあれば、何に使うのか分からないようなもの、でも何かインパクトがあるものもある。大雑把に言えば、雑貨屋においてあれば何でも雑貨の分類に入ってしまうのだ。

 雑貨店のお店はたくさん存在し、ショッピングモールや駅ビルに入れば、いくつもの雑貨屋がそれぞれの店のテーマにあったものを売っている。アンティークのものを売っているお店、海外の商品をたくさん扱っているお店、かわいいキャラクターをメインとして商品を売っているお店、たくさんの雑貨屋が点在する。何も買わなくてもただ見ているだけで楽しくなるので、暇をつぶすときによく雑貨屋に足をむける。ほとんどの雑貨屋が、私にとって行くだけでわくわくする、楽しいスペースなのだ。その理由は、やはり商品の種類の多さであろう。一カ所で、さまざまな商品に出会うことができる。細かく分類してしまうこともできる商品の数々を「雑貨」というひとくくりにすることで、店内に置ける商品の可能性は広がる。そして生活の楽しさをプラスするようなデザインが雑貨にとっては必要不可欠であろう。たとえば、普通のただのハサミが、動物をモチーフにしたデザインになっていたり、絵柄がプリントされていたりするだけで、持っていて楽しさが増す。機能性を重視したものでも、デザイン性を無視しているものは少なく、スタイリッシュなかっこよさを目指しているものが多くある。雑貨屋においてある商品は、普通の日用品では売れないなのだ。見るだけで消費者を惹き付けるものがないとだめなのである。

 アンティークの雑貨屋に行くと、その独特の雰囲気はおいてある雑貨すべてから醸し出されている。どれをとってもアンティークらしいおしゃれさがある。ここには何に使用されていたのか分からないものも、インテリア用品としておいてある。用途が分からないものでも、雑貨としては認められるのだ。そして、それらは様々な文化を背景に持っていることがある。何に使うのか分からないものを見つけて、その雑貨の使われてきた背景を探ることも楽しみのひとつにつながる。やはり見ているだけで何時間もいられる。雑貨は奥が深い。