14.宗教

我が家は仏教である。しかし、そこまで宗教を意識してきたことはなかった。しいて言うならお彼岸とお盆のお墓参りくらいだろうか。

宗教に興味を持ったきっかけは手塚治虫の漫画「ブッダ」を読んだことだ。小学生の頃で、仏教は人がはじめ、しかも旅をしていくうちに悟りを開くようになった、ということに驚いた。宗教は神様がつくったと勝手に思い込んでいたし、今日から○○教をやります、と言って始まるものだと思っていた。大学に入ってキリスト教についても学び、宗教は人が集まり、同じ教えを信じるものということがなんとなくわかった。

私の母親は宗教が嫌いである。近所にある新興宗教を気味悪がっているし、もともとあまり宗教には執着がない人だった。別に宗教に頼らなくても私はやっていける。どこの誰だかわからない人の教えに従う気はない、と母は言う。私は私。母は強い人だ。

他に宗教による弾圧が私は信じられない。信じる神が違うだけでなぜそんなにも罰を与えられなければいけないのか。日本史でやったキリシタンの弾圧も不思議だった。新しい考えは拒否するのではなく受け入れることは不可能なのか。

考えてみると昔は宗教が必要だったのだと思う。病気になったら神に祈る。人の手ではどうにもならないことを神にゆだねることで肩の荷が減ったのかもしれない。しかし、今では科学や医療が発展し、神に祈ることはほとんどなくなったように思う。特に日本の仏教はどんどん衰退している。逆にアメリカや欧米のキリスト教はなくならない。外国人選手が十字を切るシーンをよくテレビで見かける。なぜ宗教はなくならないのか。私は宗教についての知識は浅い。私の知らない込み入った事情がたくさん存在するのだと思う。特に私はユダヤ教に興味がある。なぜ国を追われ、世界各国に散らばらなければいけなかったのか。今度きちんと本を読んで学びたい。きちんと学んでまた宗教について考えてみたいと思う。