③喫茶店

 喫茶店は、単に休憩場所としてのみ利用されるわけではない。友人との待ち合わせ場所や、課題、レポートをやる場所として、読書の場や話し合いの場としても利用される。

 私自身、喫茶店はよく利用する方である。高校時代には、ほとんど毎日喫茶店に行っていたこともあった。私にとって喫茶店は、友人たちとの歓談の場として、非常に居心地の良い空間だったのである。

私は、喫茶店には独特の雰囲気がある、と思う。その雰囲気は、他の場所では到底味わえないだろう。椅子とテーブル、飲み物、そして店内に流れるBGM、他の利用客や店員の話し声。これらのものが混ざり合うことによって、その雰囲気は作られている。

 そしてその雰囲気は、いつも同じというわけではない。時間帯や曜日などによって変化する。例えば平日の朝、勉強をしようと喫茶店に行ったことがあったのだが、その時は普段(大抵は平日の夕方に利用している)と違い、客はほとんどいない。そのため、店内が話し声でにぎわうこともなく、いつもはかき消されてしまいがちなBGMだけが、その存在をここぞとばかりに主張するかのように響いていた。実に落ち着いた空間である。また、休日の昼間などはとても混雑している。自分の作業をしようものなら、店員に注意されてしまうし、そもそも席が埋まっていて入ることすらできないこともある。これは私の好きな喫茶店の雰囲気とは離れたものだが、悪い気分にはならない。特に休日の昼間というのは年配の女性客が多く、普段あまり聞くことのないような話が聞ける、というのも一つの楽しみである。少々悪趣味と思われるかもしれないが。

 ちなみに私が一番好きな喫茶店の雰囲気とは、平日の夕方から夜(閉店時間)にかけてのものである。夕方、人は多くも少なくもなく、店内には程良い賑やかさがある。店員も忙しそうではなく、店員同士の話し声も聞こえる(普段形式的な対応をしている店員の、こういった素の部分のようなものが垣間見えるのは面白い)。この空間が私の一番落ち着ける状態である。

 このように、同じ場所でも多種多様な雰囲気を持っているところに喫茶店の魅力はあると、私は思うのである。