3.デフォルメされたキャラクターの安心感 アニメ「忍たま乱太郎」を、ここのところ毎回欠かさず見ている。1年ほど前に友人から勧められて見始めると、予想以上に面白くて熱中してしまった。最後に見たときと比べて随分知らない登場人物が増えていたので、まずは登場人物から調べることから始めた。このアニメを見て私が覚えたのは、安心感だった。 時代は室町、優秀な忍者を目指して「忍術学園」に入学した乱太郎と、その仲間たちの日常を描いている10分間のギャグアニメである。主人公が10歳なので、大体小学校4年生の子たちがわいわいやっている話だ。日常的に戦が起こる時代に、「死」や大げさな「怪我」が描かれない。敵であるドクタケ忍者隊も、敵なのにどこか抜けている、愛すべきキャラクター達だ。加えてこのアニメ、「アルバイト」とか「バイキング」とか、当時存在するはずのない言葉がぽんぽん出てくるので、時代背景にとらわれずに楽しむことが出来る。また、昼休みにサッカーをして遊ぶところなんかは、今の子どもたちとやっていることは同じなので、親近感を抱いた。 同じくその前に放送している、「おじゃる丸」も久しぶりに見たが、やはり安心感があった。前述の「忍たま乱太郎」は92年放送開始、「おじゃる丸」は98年放送開始で、幼馴染のような存在である。私が安心感を抱くのは、放送時期も要因のひとつだろう。しかし、私がこれらのアニメが好きなのは、デフォルメされたキャラクターデザインである、という点がある。基本的に2等身~4等身くらいで描かれ、ほのぼのとした丸みのある顔や、子供が真似して書けそうな易しい優しい作画であることである(下画像参考)。また、オープニング・エンディング含めて10分間を平日毎日放送することが、話の平和な部分と合っているのかもしれない。 等身が低く、現実からほど遠いところにあるようなキャラクターデザインは、どこかリアルさから遠ざけてくれているような感覚がある。そこに、私が感じた安心感があるのでは無いだろうか。 |