2012年度「白金法学会論文賞」審査結果

1.総評

今年度の論文賞は、下記の5つのテーマ(Dのみ1,2年生限定)から一つを取り上げ、具体的問題点を踏まえつつ、原因、解決策等について論じてもらうものでした。
@ 裁判員制度の現状と課題について
A 生殖補助医療(人工授精・体外受精・代理出産等)をめぐる諸問題について
B 日本における領土問題について
C 震災またはその復興における政治的または法的な問題について
D 自分が最も関心ある政治的または法的な問題について(自由論題・・1,2年生限定)
 応募総数は全体で16件あり、その内訳は、テーマ@が4件、テーマAが6件、テーマBが1件、テーマCが3件、テーマDが2件でした。
 今年度は応募者多数であったことから、以下の段階を経て審査を行うこととしました。
 まず、教員役員とOB役員が1名ずつ一つのグループとなり、テーマ@とB、テーマA、テーマCとDをそれぞれ審査しました(10月10日実施)。そこで上位2位となった論文について、再度教員役員3名が審査を行いました(10月15日実施)。
 上記による厳正な審査の結果、残念ながら最優秀論文賞の該当者はいませんでしたが、以下のとおり優秀賞2名(森彩乃氏、西川義和氏)、奨励賞2名(光股知裕氏、立花加奈子氏)が決定されました。以下はその講評です。
 まず、優秀賞の森彩乃氏については、裁判員制度において、刑法39条の適用にかかる問題点を提起し、提言まで述べられており、論文全体を通して内容に一貫性があること、また論文構成や形式面が整っている点評価されました。しかしながら、論理展開の分かりにくさ、文献引用が十分ではなかった点残念でした。また刑法39条の問題を取り上げる積極的な意味づけがなされるとなお良かったとの評価でした。
もう一人の優秀賞である西川義和氏については、「他人の生命を奪うに値するものは誰か、他人を罪人と認定するに値するものは誰か、罪にふさわしい罰を与えるに値するものは誰か」といった論点を提示し、自分なりに考え、議論を展開している点、評価されました。しかしながら、一般的な論文形式となっておらず論文全体が読みにくいものとなっていた点残念でした。また相反する主張についても十分検討されるとなお良かったとの評価でした。
続いて、奨励賞の光股知裕氏については、代理出産における母子関係確定の法的問題について、比較的新しいトピックながらも文献を参照し上手くまとめられていた点評価されました。しかしながら、問題の提示からその後の展開が十分なされなかった点残念であるとの評価でした。立法上の解決に関しても踏み込んで議論があるとなお良かったとの評価でした。
またもう一人の奨励賞の立花加奈子氏については、外国人労働者の雇用にかかる問題について、様々な文献に目を通し問題を上手く概観できており、また論文構成や形式面も整っていた点評価されました。今後は焦点を絞り、深く議論を展開すること、また自身の考えについても十分な根拠を提示しながら主張していけるようになるとなお良いとの評価でした。

2.審査結果

(1) 最優秀論文賞:該当なし
(2) 優秀論文賞:2件
  森彩乃(法律学科3年)、西川義和(法律学科3年)
(3) 奨励賞:2件
  光股知裕(法律学科2年)、立花加奈子(消費情報環境法学科1年)
(4) 参加賞:応募者全員


2012年度「白金法学会論文賞」募集

 白金法学会では、2005年度より、明治学院大学の法学部生、法学研究科院生、および法科大学院生の勉学・研究活動を奨励する目的から、「白金法学会論文賞」を設け、優秀な論文に対して賞金を授与することになりました。
今年度募集する論文のテーマは、下記のとおりです。昨年に引き続き、東日本大震災の復興に関わるテーマもあります。このようなテーマの論文を執筆することも、学生としての社会貢献になると考えます。この機会に是非、論文を執筆し、奮ってご応募ください。→詳細をダウンロードする

1. 論文テーマ

次のテーマから一つを取り上げ、具体的問題点を踏まえつつ、原因、解決策等について論じて下さい。
<テーマ>
  @ 裁判員制度の現状と課題について
  A 生殖補助医療(人工授精・体外受精・代理出産等)をめぐる諸問題について
  B 日本における領土問題について
  C 震災またはその復興における政治的または法的な問題について
  D 自分が最も関心ある政治的または法的な問題について(自由論題―1,2年生限定)
Cに関しては直近のテーマとなりますが、問題設定の参考となるものに以下の文献が挙げられます。ただし、参考文献がこれだけであることを意味しているわけではありません。
    『法学教室』    2011年9月号(有斐閣)
    『ジュリスト』   2011年8月1−15日合併号(有斐閣)
    『月刊ガバナンス』 2011年7月〜10月号(ぎょうせい)
Dに関しては1,2年生のみ選択可能なテーマです。すなわち、1,2年生は@からCの中からテーマ選択をしていただくこととなります。
(3年生以上の方で、Dを選択して出された論文については、審査の対象外となりますのでご注意ください。)
 

2.応募資格

2012年度現在、明治学院大学の法学部、大学院法学研究科、法科大学院のいずれかに在籍中の学生。

3.論文の様式および分量

(1) 個人で執筆した未発表の論文であること。
(2) 執筆言語は日本語のみとする。
(3) ワープロソフトを用いて、A4版、横書き、1ページ当たり40字×40行を目安に原稿を作成すること。
(4) 字数は8000字程度以上から16000字程度以内(図表の分量は自由)。
(5) 表紙に、選択した論文主題と副題を明記すること。
(6) 表紙に、所属先・学年、学籍番号・氏名、連絡先住所・電話番号・電子メールアドレスも明記すること。
(7) 文献引用を適切な方法で行うこと(「参考:文献引用の作法」を参照のこと)。

4.応募締切

2012年9月21日(金)必着

5.応募方法

ワープロソフトで作成した応募論文の原稿をWord形式またはPDF形式で保存し、そのファイルをUSBメモリなどにコピーして白金法学会事務局へ持参または郵送するか、電子メールに添付して応募して下さい。

(1) 直接持参する場合
   場所:明治学院大学 白金校舎 7号館(ヘボン館)8階 
       消費情報環境法学科共同研究室内「白金法学会事務局」
       開室時間は、火・水・木・金 10時〜17時。
       但し、8月15日〜19日は大学一斉休暇のため閉室します。
(2) 郵送する場合
   宛先:〒108-8636 東京都港区白金台1-2-37 明治学院大学
       消費情報環境法学科共同研究室内「白金法学会事務局」論文賞係
(3) 電子メールで送信する場合
   宛先:hogakkai@law.meijigakuin.ac.jp
       電子メールの件名は「白金法学会論文賞応募」とすること。送信後1両日以内(土日をまたぐ場合は3日以内、大学一斉休暇をまたぐ場合はその後)に白金法学会事務局から受付通知の電子メールが届きます。この受付通知が届かなかった場合は送信ミスが考えられますから、宛先等に注意して再度送信して下さい。なお、応募締切日を過ぎて送信された電子メールは受け付けられませんので、ご注意下さい。

6.表彰及び賞金

(1) 最優秀論文賞 1点  賞金3万円
(2) 優秀論文賞  数点  賞金1万円
(3) 奨励賞    数点  賞金3,000円
(4) 参加賞    全員  白金法学会オリジナル図書カード(1000円)

7.審査方法および審査結果の発表

白金法学会運営委員会の選考により受賞者を決定します。選考結果は、白金法学会のホームページ上で、10月上旬頃に発表する予定です。その後、最優秀論文賞および優秀論文賞の受賞者に対する表彰式を行います。また、受賞論文の内容を白金法学会のホームページおよび刊行誌上において公表する予定です。

8.問合せ先

〒108-8636 東京都港区白金台1-2-37 明治学院大学
消費情報環境法学科共同研究室内「白金法学会事務局」
TEL & FAX :03-3473-2288
電子メール:hogakkai@law.meijigakuin.ac.jp

9.参考:文献引用の作法

論文を執筆する際、参考文献の著作者が書いた文章を、適切な引用を行わずにそのまま用いることは、盗用(plagiarism)に当たりますから、絶対にしてはならないことです。巻末の参考文献リスト中にその参考文献名を挙げておくだけでは不十分で、自分の論文中の完全にオリジナルな部分と参考文献から抜き出した一文または要約内容を記述した部分とを明確に区別する必要があります。論文において最も重要なのは、言うまでもなく、オリジナリティです。参考文献が適切に引用されていなければ、逆に言うと、論文内容の全てが参考文献に書かれている文章の切り貼りであると解釈されかねません。以下に、参考文献を引用する際の一般的な作法をまとめておきます。

(1) 本文中での直接引用
     参考文献に書かれている原文の一部をそのまま引用する場合、該当部分を「 」でくくり、 」の右肩上に番号(1),(2),(3),…を付ける。
   例:「明学の精神を一言で表すなら、”Do for Others”である。」(1)

(2) 本文中での間接引用
   参考文献に書かれている内容の一部を要約して引用する場合、本文中のどこからどこまでが引用部分であるかを本文中で明確にしながら引用する。その際、参考文献名を本文中に直接書いてもよいし、文献番号を用いてもよい。
    例:明学太郎(明学法学研究、2006年)によれば、(以下要約内容)

(3) 参考文献・注釈リスト
    巻末にまとめて参考文献の詳細情報や注釈のリストを記載して、それらに割り振った番号(1),(2),(3),…を用いて本文中から参照できるようにする。 参考文献が単行本である場合、著者名、書名、引用箇所のページ番号、出版社名、出版年月を記載する。参考文献が論文である場合、著者名、論文名、掲載誌名、巻号、ページ番号、出版年月を記載する。参考文献がホームページ上に掲載された情報である場合、著者名、文章またはホームページのタイトル、URL(httpから始まるサイトのアドレス)、アクセスした年月日を記載する(更新されることがあるため)。
    例:(1) 明学花子、『明学の歩み』、明学出版、2006年4月、110頁.
     (2) 明学太郎、「文献引用の作法について」、『明学法学研究』、第5巻、224-232頁、2006年5月.
     (3) 白金ヘボン、文献引用方法、http://www.hep.net/~burn/sahou.htm、2006年6月6日.

2011年度白金法学会論文賞
    2010年度白金法学会論文賞
    2009年度白金法学会論文賞
2008年度白金法学会論文賞
2007年度白金法学会論文賞
2006年度白金法学会論文賞