出張報告

涌井 秀行

 

▼出張期間

2004年8月31日より2004年9月7日まで

▼出張先
中国 (重慶・宜晶・武漢・上海)
▼研究テーマ
中国の地帯構成と格差――沿海・中間・内陸における貧富
▼調査の内容

 中国は1979年の「改革・開放」以降国外資本の導入(相手国・地域からは直接投資)によって,急速な生産力発展(経済成長)を遂げてきている。「沸騰する中国」が心配されるほどの,過熱ぶりである。この「沸騰」は,当然のことながら国外国家資本と直接投資によって,資本主義的原始的蓄積を代替し,それに補完された「発展」であるがゆえに沿海部を中心としたものとならざるを得ない。しかも直接投資の動機は「低賃金・超微細化工労働力(者)」を求めてのものである。この労働力を目的とし工業製品を互換性部品の集合体ととらえる考え方をさらに推し進め,ユニット化,電子部品化して,未熟練さえ熟練にしてしまうほどの生産方式が,中国にもち込まれた。これが中国の過剰労働力と結合したのである。この国外との紐帯,物財補填関係を必要不可欠とする中国沿海部に構築され,これが中国経済の基本骨格となった。だが,この「経済発展」の後光に隠れて見えづらくはなっているが,全人口の75%・9億4000万人を擁する農村部の現物経済,小商品経済の大海原も広がっている。これは忘れてはならない。ここに内陸部・中間・沿海との格差が生まれてくるのである。この格差を,検証することが本調査の眼目である。

重慶市の古い町並みに残る商店で店番する少女

 取り残される町・人


  

▼発表予定の論文・著書等

未定