2008年度法科大学院春季入試の最終結果について

(1)一般・飛び入学

 志願者72名のうち、試験1日目出席した63名全員に小論文試験および面接試験 (面接テーマに基くグループディスカッション形式を採用)を、そのうち2年制コース(既修者)希望の受験生15名には、これに加えて2日目に憲法、民法、刑法の筆記試験を実施しました。その結果に基づき、次のように最終選考を行いました。(なお、今年度は飛び入学試験への志願者はおりませんでした)

① まず、受験生が出願に使用した(統一)適性試験の相対順位(各適性試験の受験者全体における、本学法科大学院受験者の相対順位)を算出し、適性試験ごとに相対順位の分布状況を見てそれぞれ5段階に分割した上で、段階ごとに小論文試験の得点基準を設定しました。この基準を満たし、かつ面接試験の結果が良好だった者は合格とし、さらに、上述した小論文試験の得点基準に満たなかった者について、面接試験の結果、出願書類の内容、学部での成績を考慮の上、合否判定を行いました。

(なお、同様の方法により、小論文試験および面接試験の結果が合格者に準じる者について、出願書類の内容や学部での成績、加えて専門職大学院設置基準19条をも考慮に入れた上で総合判定を行い、順次、補欠としました)

② (統一)適性試験については、現段階においてもなおその信頼性には留保が必要であるという考えに基づき、募集人員の2割を越えない範囲で、①の審査結果に加えて、学部での成績や憲法、民法、刑法の法律科目試験結果等を総合判定時の考慮対象とする合否判定基準も有していますが、今回、この基準に該当する者はいませんでした。
(なお、今年度までは、①以外にこの②の基準も用いて合否判定を行ってきましたが、この②の基準を満たす者が0名である状態が続いており、すでに制度としての有用性を失っておりますので、2009年度以降の入試では、この②の基準は採用しません)

③ 上記合格者のうち、法律科目試験(憲法、民法、刑法の3科目)の結果が、それぞれ一定の基準を満たしている者について、2008年3月15日(土)に実施する既修者判定最終試験(受験科目は、商法(会社法)、民事訴訟法、刑事訴訟法の計3科目)の受験資格有りと判断しました。
(この既修者判定最終試験に通れば、2年制コース(既修者)への進学が認められます)

 結果として、本試験における合格者は27名となりました。このうちの3名については、既修者判定判定最終試験の受験資格を与えました(既修者判定最終試験の結果に関わらず、現時点で3年制コース(未修者)への入学資格はあります)。

 各適性試験の相対順位に即して、おおよその割合を示しますと、上位20%以内の者については約9割が、21~50%の者については8割弱が合格しました。また、50%以下の者については1割弱が合格しました(上記の割合は、出願者数を基準としています。たとえば、ある適性試験において相対順位に基づいて分割した5段階のうちのある層の中に本学法科大学院へ50名が出願し、そのうち5名が合格した場合、これを1割と表記しています。そのため、母数には試験1日目の面接試験を欠席したことで審査対象から除かれた者の数は含まれていません)。

 なお、合格者のうち、在学生は約20%、就業経験のあることが確認できる社会人は約33%、法学部以外の出身者は約20%でした。

 また、明治学院大学出身者の合格は4名でした。

 補欠については7名が対象となり、審査結果が上位の者からA、B、Cの順に、3段階のランクに分けています(この中に、今後繰上げ合格となった場合、既修者判定最終試験の受験資格が認められる者はいませんでした)。また、各ランクの人数は1~4名です。

2008年3月6日
明治学院大学法科大学院教授会