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Last Updated: July 15, 2012 by K. Mashiyama



伝言板

What's new?

2013年度は特別研究制度により、研究活動に専念します。授業を休みますので、ゼミも開講しません。2014年度以降については、ゼミの内容を社会経済ネットワーク論にする予定です。ネットワーク論に興味を持っている諸君はしばしの間お待ちください。
ゼミ生のための連絡ページをFacebookに登録しました。グループ名は「MGU増山ゼミ・シリウス」です。管理人はゼミ長です。このページはゼミ生だけに公開され、一般ユーザーには非公開です。


Koichi Mashiyama

以上


卒業論文の様式:卒論様式を説明したファイルはここです。facebookのゼミのページにもアップロードしています。



2012年度ゼミの予定

ゼミのテーマ

情報の経済学,契約理論を用いた金融システムの分析


ゼミの内容



ミクロ経済学の初歩的なテキストでは財やサービスの交換が様々な市場で瞬時のうちに実現しているかのように取り扱われています。しかし、現実社会では、経済取引の多くは暗黙の契約であれ、明示的な書面に表現される契約書を介してであれ、売り手と買い手が相対して財やサービスの取引が実現されている。例えば、スーパーマーケットやデパートなどで買い物をするケースでは、通常、明示的な契約交渉は行われませんが、買い手は売り手の提示した条件(契約)を暗黙のうちに受け入れて、商品を買います。また、身体に異常を感じるとき病院に行って診てもらいますが、これは患者(病人)が病院(医者)に治療行為を依頼する経済取引と考えられます。こうした経済取引を、売り手と買い手の間の契約取引、正確には、依頼人(principal)と代理人(agent)との間の契約取引として記述することができます。経済取引を依頼人と代理人との間の契約取引としてモデル化する理論を契約理論といいます。
契約を介して取引される商品やサービスの品質および性能などに関する情報が完全であれば、取り引きが実現された後も何の問題も生じない。しかし、契約上で提示された商品の品質に関する情報が不完全である場合、例えば、販売される商品に欠陥がある場合、買い手がこの商品の情報を得ることができないならば、売り手はこのことを知った上で欠陥商品を売ろうとします。例えば、中国産ウナギを日本産ウナギと偽って売る動機が生じます。こうしたことが起きると、ウナギの品質に疑いが持たれ、ウナギが売れなり、悪くすると、ウナギ市場が崩壊する危険性が生まれる。病人が病院に行って治療行為を依頼するとき、患者が治療行為の専門的内容を知りえないならば、病院は過剰な検査行為や過大な楽品の販売をする動機が起こります。 銀行が投資資金を工場に貸出すとき、借り手の工場経営者の投資計画案の信頼性に疑問を持つならば、銀行は資金を貸し出さないでしょう。
このようにして、経済取引では、買い手(依頼人)あるいは売り手(代理人)が取り引きされる商品やサービスに関する情報をどこまで知りえるのか、という取引環境が、市場取引の形態や成長に非常に大きな影響をもたらします。契約理論は、契約取引でしばしば見られる情報の不完全性を明示的に考察して、情報の不完全制や非対称性が存在するときいかなる病理的な現象が起こるのかを説明し、さらに、病理的な取引を引き起こさない市場取引を実現するためにはどのようなメカニズムを組み込むべきかを提案します。
このゼミでは、以上のような課題に応えることを目指す契約理論を学習します。契約理論の理論的基礎は情報の経済学といわれるミクロ経済学的分析枠組みです。契約理論はミクロ経済学的な分析の延長線上に位置しますので、応用ミクロ経済学の一分野です。近年では、銀行行動を契約理論の結果に基づいて説明する研究が進展してきました。これが金融システム論といわれている分野で、従来の金融論とは考え方が相当異なる分野となります。(従来の金融論はマクロ経済学的な考え方の上に展開されています。)


ゼミの具体的手順


1.予備ゼミでは、情報の経済学(契約理論)で頻繁に採用される期待効用理論を学習します。用いるテキストは、増山著「講義ノート:情報の経済学入門」、および神戸著『入門ゲーム理論と情報の経済学』(有斐閣)です。

2.3年次では、清水・堀内共著『インセンティブの経済学』有斐閣を用いて、現実の経済に見られる様々な例を通して、契約におけるインセンティブ(経済動機)の問題を理解します。

3.4年次では、情報の経済学を基礎とした金融システム論を理解することを目指します。