2016年度 現代平和研究2 コーディネーター:鄭 栄桓 

秋学期 白金校舎 毎週火曜日3時限(13:25-14:55) 教室未定

~広島・長崎講座2~ 

 

学習目標
平和な社会を「われわれ」が創るためには現在の社会の構造をしっかりと捉える必要がある。この講義のキーワードである「国境」「国籍」について多角的な視点から考察し、「他者」への想像力を養うことが目標である。
講義概要
講義のテーマは「『国境』『国籍』から問い直す平和」である。20世紀は「難民の世紀」であったともいわれるように、現代の世界においては、自らの生ま れ育った地を離れ「国境」を越えて生きなければならない人々が数多く存在する。しかし「国境」の内側の「国民」たちの目からは、こうした人々は救済すべき 対象とのみみなされ、「国境」の向こう岸に置かれた人々からの視点は無視されがちである。「国境」と「国籍」のはざまで、いま何が起きているのであろう か。歴史学、法学、社会学、人類学、地理学などの研究、在日外国人や難民の権利擁護の実践の現場からこの問題を考え現代の平和の条件を考えることが、この 講義の課題である。
講義概要
第1回 イントロダクション:「国境」「国籍」から問い直す平和 第9回 在日外国人教育の歴史と現状
第2回 「国境」「国籍」とは何か 第10回 ハンセン病回復者と国籍問題
第3回 いま「国境」で何が起こっているか
第11回 国境を越えて生きる―在日ネパール人の近年の変化 
第4回  近代日本の戸籍と国籍 第12回  在留管理制度と難民問題
第5回  憲法と「外国人」の権利 第13回 「無国籍」をめぐる諸問題
第6回 戦中戦後の日本の移民政策 第14回 現代世界と「国籍」問題
第7回  在日朝鮮人の国籍と法的地位 第15回  講義全体をふりかえって
第8回  社会補償・生活保護と国籍問題
参考文献
田中宏『在日外国人[第三版] 法の壁、心の溝』岩波新書、2013年
成績評価の基準
毎回のリアクションシートと講義の参加度50%、レポート 50%
関連URL
http://www.meijigakuin.ac.jp/~prime/
備考
※学外からの講師が多い為、講義の順序が変わることがあるので、国際平和研究所のHPで確認すること。

学内者・学外者の聴講も歓迎です。