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2013年度 第1回 東アジアカフェ

元日本軍兵士・稲葉績氏が語る! 「現在の日本社会の危機と私の戦争体験」

大学生のときに中国戦場へ送られた稲葉績さん(89歳)は、最近の日本の政治情勢をみて、「危機的状況にある」「戦争が可能な社会になりつつある」と叫ばずにいられない、と言います。

具体的な自身の戦争体験をもとにして、是非若い世代に伝えたいという思いをもっておられることから、今回証言の場を持つことにしました。

稲葉さんは、被害体験だけでなく加害の体験も語る日本では数少ない語り部です。戦争になればどんな悲惨なことを自らしなければいけなくなるか、を語ることを通じて、戦争などしたくないという若者が増えてほしいと考えておられます。多くの学生の皆さんの参加を稲葉さんともども楽しみにしています。

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日時:  2013年6月24日(月) 5限 16:45-18:15
会場:  明治学院大学 横浜校舎 8号館821教室
ゲスト: 稲葉績さん(89歳、中国の山西省で従軍した元学徒兵)
コーディネーター: 張宏 波さん(PRIME所員、教養教育センター准教授)

入場無料、事前申し込み不要

主催:明治学院大学国際平和研究所
http://www.meijigakuin.ac.jp/~prime/



▶実施報告書


  憲法の改正や9条の検討が争点となっている今、学徒兵として従軍し、敗戦後も戦闘の継続を命じられて最終的には戦犯として処遇された稲葉績氏の戦争体験証言を行い、学生たちに「戦争」の実態を考えてもらう機会とした。
 稲葉氏は、学生自体から皇軍兵士としての軍隊生活、敗戦後の戦闘継続、捕虜・戦犯としての生活、さらには帰国後に行った日本政府の棄兵政策との交渉などについて語った。参加学生からは、軍隊における「殺人兵器」化教育の過酷さ、軍上層部が末端兵士や民間人を躊躇なく犠牲にする姿勢、帰国後も兵士を「使い捨て」にし続ける日本政府の対応などに驚きと衝撃を感じたとする反応・感想が多く聞かれた。
 なかには、現在の自衛隊で働く若者が置かれた状況との同型性を指摘する声や、従軍「慰安婦」問題などをめぐる政治家の発言に戦前との連続性を指摘する発言が見られるなど、学生たちの「想像力」を大いに刺激したことを窺わせた。
当日は50名以上の学生が参加し、市民や教員も参加して、夜遅くまで稲葉氏への質問が続くほどの活況だった。
 

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