社会学科

教員紹介

稲葉振一郎 Shinichiro Inaba
1-0718(本館7階):
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inaba@soc.
http://www.meijigakuin.ac.jp/~inaba
http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/

  近年の研究テーマ

1 「公共性」概念の再検討

現在、日本並びに多くの先進諸国のリベラル・左派知識人の間では、「公共性」そして「市民社会」という言葉が、一世代ほど前までの「社会主義」に代わり、現代の資本主義の不正や国家の暴力性を批判する際の合い言葉、思想的よりどころとして広く流通しています。しかしそれは果たして、内実のある言葉なのでしょうか。

2 マルクス経済学のリコンストラクションと教育の政治経済学

「グローバル化・ポスト産業化社会における教育社会学の理論的基盤の再構築に関する研究」(日本学術振興会科学研究費補助金、基盤研究B、課題番号:18830176、)の分担。


  担当授業

◆学部担当授業


  主な業績

◆単著

1 『ナウシカ解読 ユートピアの臨界』窓社(1996)
2 『リベラリズムの存在証明』紀伊國屋書店(1999)
3 『経済学という教養』東洋経済新報社(2004)
4 『オタクの遺伝子 長谷川裕一・SFまんがの世界』太田出版(2005)
5 『「資本」論――取引する身体/取引される身体』ちくま新書(2005)
6 『モダンのクールダウン 片隅の啓蒙』NTT出版(2006)
7 『「公共性」論』NTT出版(2008)
8 『社会学入門』NHKブックス(2009夏刊行予定)

◆共著

1 with松尾匡/吉原直毅『マルクスの使いみち』太田出版(2006)
2 with立岩真也『所有と国家のゆくえ』NHKブックス(2006)

◆論文

1 「アダム・スミスと「労働問題」のパラダイム Ⅰ・Ⅱ」『経済評論』第38巻第6号、第7号 (1989)
2 「市民社会論・序説」『季刊窓』11号(1992)
3 「貧民問題をめぐるスミスとヘーゲル Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」『岡山大学経済学会雑誌』第25巻第3号、第4号、第26巻第1号(1994)

◆その他

書評、まんが評若干。


  メッセージ

近代日本社会では長らく、学歴をめぐる熾烈な競争が展開してきました。そこでは「自分のやりたいことをやるにはまず出世してから」という常識が広くいきわたりました。私的に「やりたいこと」はもちろん、もっと大きく「世の中をよくしよう」と思えば偉くなるしかない、と。しかし高度成長が終わり、豊かな社会のなかで私的にはほどほどにみんな満足すると同時に「不平等化」の下で公的な「立身出世」の夢も覚めてきました。「偉くならなくたって幸せになれる」と。それはある意味正しい目覚めでしょう。しかしここで、何かが取りこぼされている。

果たして「偉くなる」以外の仕方で、「世の中をよくする」ことにコミットすることは可能でしょうか?