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| 西阪 仰 |
Aug Nishizaka |
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近年の研究テーマ
ガーフィンケルは、次のように従来の社会学に不満を述べています。社会学は、家の屋根が何に支えられているかを発見するために、壁を全部引き剥がすようなことをしてきた。実際には、家の屋根は壁によって支えられているのに、と。社会学は科学的であろうとして、奥深く隠れたところに社会の「本質」を追い求めてきたというわけです。しかし、じつは単に瑣末にみえることによってこそ、社会は支えられているのです。ハーヴィ・サックスはすっぱり言いました。社会のなかに見いだせることに「ゴミはない」。この「瑣末なこと」をとおして社会を作り出していくために、人びとは実際に何をやっているのか。私自身は、この問に答えるなかで、心や身体に関する考え方の再吟味を試みてきました。現在(2002年度以降)は、2期にわたり科学研究費の助成を獲て、とくに周産期医療(産婦人科)における医療者と妊婦・患者らの相互行為に焦点を当てています。
担当授業
- 「社会学基礎演習」
- 「相互行為論研究1A1B」
- 「前期課程研究指導」
- 「後期課程研究指導」
主な業績
| 1 |
西阪 仰『相互行為分析という視点: 文化と心の社会学的記述』金子書房, 1997 |
| 2 |
上野直樹・西阪仰『インタラクション: 人工知能と心』大修館書店, 2000 |
| 3 |
西阪 仰『心と行為: エスノメソドロジーの視点』岩波書店, 2001 |
| 4 |
西阪 仰『分散する身体: エスノメソドロジー的相互行為分析の展開』勁草書房, 2008 |
| 1 |
Aug Nishizaka, 1992. The use of 'power': The discursive organization of powerfulness. Human Studies 15: 129-144. |
| 2 |
Aug Nishizaka, 1995. The interactive constitution of interculturality: How to be a Japanese with words. Human Studies 18:301-326. |
| 3 |
Aug Nishizaka, 1999. Doing interpreting within interaction. Human Studies 22: 235-251. |
| 4 |
Aug Nishizaka, 2000, Seeing what one sees: perception, emotion and activity. Mind, Culture and Activity 7: 105-123. |
5 |
Aug Nishizaka, 2000. The neglected situation of vision in experimental psychology. Theory & Psychology 10: 579-604. |
| 6 |
Aug Nishizaka, 2003. Imagination in action. Theory & Psychology 13: 177-207. |
| 7 |
Aug Nishizaka, 2006. What to learn: The embodied structure of the environment. Research on Language and Social Interaction 39 (2): 119-154. |
| 8 |
Aug Nishizaka, 2007. Hand touching hand: Referential practice at a Japanese midwife house. Human Studies 30 (3): 199-217. |
| 9 |
西阪 仰, 2008. 「発言順番内において分散する文:相互行為の焦点としての反応機会場」『社会言語科学』10 (2) |
| 1 |
H・ガーフィンケル他著, 北澤裕・西阪仰編訳『日常性の解剖学: 知と会話』マルジュ書房, 1989 |
| 2 |
ジェフ・クルター著, 西阪仰訳『心の社会的構成: ヴィトゲンシュタイン派エスノメソドロジーの視点』新曜社, 1998 |
メッセージ
社会のなかにはたくさん真摯に考えなければならないことがあります。環境、戦争、貧困、差別・・・ このような諸「問題」は、自分自身の生活の実際にどのように係わっているのか。私が社会学の課題を、きわめて具体的な相互行為の細部のなかに求めていくのも、このような問に連なっているように思えます。様々な相互行為をビデオに撮り、それを詳細に書き起こしながら分析するというのが、私の社会学者としての仕事です。仕事である以上、行けるところまで行くしかありません。しかし、あまりにも細かなことごとのなかに、しばしば方向を見失いそうになることもあります。そんなとき、J.L.オースティンというイギリスの哲学者が、ある講演の最後に述べた言葉を思い出すようにしています。「重要であるということがどれだけ重要か、私にはよくわからない。ただ、真理が重要だということは確かだと思う」。
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