社会福祉における「価値」の問題に興味を抱き続けています。社会福祉の歴史をたどると、憐れみ、同情、基本的人権、あるいは差別・偏見等という用語をみる機会が多いと思います。これらの観念の基底部分を構成するものを価値ないし価値意識と考えますが、そこから社会福祉を理解する手がかりを得ようとする研究方法といえるでしょう。私はこうした問題意識に対して、フイールド(現場)としては主に貧困や生活保護法を中心に研究してきました。その他、老人福祉と介護保険、障害者の自立、児童の社会的養護のあり方など、関心は無限に広がっていきます。
◆ 近年の研究テーマ
戦後の経済成長と過疎化に揺さぶられ続けた漁村の生活問題を具体的に把握し、そこで生きてきた人々の生活史と「思い」の一端を把握したいと考えている。そのために北海道・奥尻島を訪問し、人々の「語り」と資料の収集を行う。そして生活の危機がどのような形で人々を襲い、どのように乗り越えてきたのか、合わせて把握したい。