教育PJ

  レポート


現代GPシンポジウム レポート

 「ジョブサポーター養成講座 初級・基礎コース」

日時:2007年9月5日(水)09:45~16:30
日時:2007年9月6日(木)10:00~16:30
場所:明治学院大学 白金キャンパス 本館2階 1253教室

  講座の趣旨

この講座は、共生社会を支える「ジョブサポーター」(障害者雇用を理解し、市民として障害のある人をサポートする人材)を養成するために開講され、今年で2回目となります。一般市民の中に障害のある人に対して理解のある人が増えることで、障害者雇用が地域社会において活性化されることが期待されます。

  講座への応募資格
  • 学んだ知識を実社会で活かしていただける人
  • 港区在住・在勤者、学生を優先とします。
  プログラム

9月5日(水)
9:45~10:00 開講式/挨拶(講座の主旨とプロジェクトの進捗状況)
社会学部現代GP推進室長 八木原 律子
10:00~10:30 共生社会の理解
社会学部教授 中野 敏子
10:30~12:00 ジョブサポーター体験談 ジョブサポーターの可能性について
2006年度 ジョブサポーター港区高輪地区総合支所地区政策課長
高木 俊昭 氏
12:00~13:00 お昼休み
13:00~14:15 障害者雇用の現状と諸制度
ハローワーク品川 雇用指導官 佐藤 慎也 氏
14:30~15:30 現代GP学生プロジェクトチームの発表 地域の中で学生はどのような協力ができるか? -障害者雇用を進めるために-
学内雇用推進・企業研究 港区活性化・スワン学生サポートチーム
15:30~16:30 ディスカッション
社会学部教員
16:30 終了
9月6日(木)
10:00~10:40 知的障害のある人の実習を受け入れて
明治学院大学職員(図書館・社会学部付属研究所・キャリアセンター)
10:50~12:00 ジョブコーチ・ジョブサポーターとは?-昨年度の事例から-
奥沢福祉園 施設長 藤巻 鉄士 氏
12:00~13:00 お昼休み
13:00~14:00 就労支援に関する講義
藤巻 鉄士 氏
14:10~15:10 地域における障害者雇用の推進 就労支援機関の役割
港区障害者福祉事業団 事務局長 大森 八惠子 氏
15:15~16:15 ディスカッション
社会学部教員
16:15~16:30 閉講式と実習の説明
社会学部現代GP推進室長補佐 山田 晋
16:30 終了

  実施報告

この講座は今年で2回目の開催となりました。主な受講生は、これから障害者雇用を進めていきたいNPO法人の方、既に障害者雇用への支援を実践している関係者の方、実際に企業で障害者雇用をされて支援している方、学生等、様々な立場の方がいました。各参加者同士では、情報や意見交換を盛んに行い、意識の高さがうかがえた一方、実際の雇用場面での苦難や支援方法の工夫等を共有したことにより、今後の更なる連携に繋がっていくことが期待されます。

<1日目について>

社会学部の中野教授からの講義「共生社会の理解」では、共生社会とは「相利共生」、つまりお互いにとって良い効果が生まれるという社会ではないかとお話がありました。受講者は「相利共生」という考えを踏まえて、ジョブサポーターの役割を再認識することができました。

次に、昨年のジョブサポーター養成講座の受講生であり、港区高輪支所で行われた知的障害者の実習にサポーターとしてご活躍いただいた中村氏と、実習の受入れ先であった港区高輪地区総合支所の高木氏にご講義いただきました。高輪支所におけるジョブサポーターの活動状況や、今後の高輪地区総合支所と明治学院大学との障害者雇用の連携について、資料を交えて説明くださいました。今後とも「協働」を通して、障害者雇用と地域活性化を果たしていきたいと思います。

ハローワーク品川の佐藤氏は、「障害者雇用を進めている企業の秘訣は何か、出来ない企業に足りないものは何か」についてお話くださいました。また、普段は活用しにくい制度の内容について詳細な説明を受けたことによって、知っているからこそ使える社会資源(制度)があり、社会に役立たせられることを再認識することができました。

現代GP学生プロジェクトチームは、(1)学内雇用、(2)企業研究、(3)地域活性化、(4)スワン学生サポートの4チームで編成されています。これまでの独自の活動を学生自身で構築し、また推進してきた内容とそこからの学びについて、各チームの特色を活かしながら、堂々と発表していました。



<2日目について>

この日は、あいにく台風の接近により講義内容を一部短縮することとなり、大変残念でした。

昨年度、知的障害のある人の実習・ジョブサポーター実習を受け入れた部署(社会学部付属研究所、キャリアセンター、図書館)から、「知的障害者の実習を受け入れて」と題して、お話をいただきました。受入れ前後の率直な感想や職場として支援者に期待すること等のお話は、受講者にとって、良きアドバイスとなりました。

図書館職員の峯氏は、1年半近く進めている大学での障害者雇用の様子や、職員が気をつけている点に関して、実際の体験を交えながら話してくださいました。経験の積み重ねで見えてくる「自然なかたちでのサポート」が定着しつつある現状に加え、図書館(職場)と現代GP推進室(学内サポート)とジョブコーチの役割整理を明確にし、体制を整えておく必要性も重要であることは、特記すべき点であると再確認することができました。




次に、世田谷区立奥沢福祉園施設長 藤巻氏(前・就労サポートねりま副施設長)より、「ジョブコーチ・ジョブサポーターとは?-昨年度の事例から-」と題してお話いただきました。藤巻氏は、受入れ先や障害のある人と関わる際の両者の立場の違いについて、昨年度の事例をもとに説明されました。昨年度の実習を映したビデオの中で、障害のある実習者の過度の緊張の様子を目の当たりにしつつ、何処で何につまずいて緊張が高くなっているのかを、藤巻氏は「ジョブコーチ」の視点で客観的に分析しました。そして、周囲のちょっとした工夫で「私にもできる」という自信を本人に持ってもらうことにより、次々に様子が変化していく過程を理解することができました。



次に、今年度8月から特定非営利活動法人(NPO法人)となりました、みなと障がい者福祉事業団の大森氏からは、ジョブコーチや就労支援に関する活動の他、今年度から開始する新たな事業についての説明がありました。仕事を支えるために、生活環境の安定や余暇活動の充実にも、気を配っておられるとのお話は、大変重要な視点だと理解できます。

最後にグループディスカッションを中野教授のコーディネートのもとで行いました。ディスカッションでは、「障害のある人にとって、バリアとは何か」を受講者に挙げていただき、そして「バリアを取り除くために私たちはどうすれば良いか」を、「ミッションステートメント」として話してもらいました。



二日間にわたり、悪天候にも関わらずご協力いただきました参加者の皆様に心よりお礼申し上げます。

※この講座の資料は社会学部現代GP推進室にて閲覧できます。また、講演のテープは文章にして、後日現代GP推進室にて閲覧いただけるようにいたします。是非、ご覧下さい。